女装しなきゃいけない赤司様!

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「ただいま。」
「「「「おかえりなさいませ。征華様。」」」」
黒子と別れ、家へと帰宅した征華。
それを迎えるのはたくさんの使用人たち。
彼は赤司財閥の御曹司である。
もちろん彼の家はありえないくらい豪華だ。
「お母様は?」
「もうご就寝なされました。」
「そうか。」
ホッと人知れず息をつく。
「お荷物お持ちいたします。」
「いや、いい。今日は夕飯もいらない。」
「かしこまりました。」

ドサッ
征華はその体をベッドに放り投げた。
「疲れた...」
彼女の目は虚ろに天井を見つめている。
「風呂に入るか.....」
 
入浴を終えた赤司は征十郎に戻っていた。藍の浴衣に身を包み、携帯を開いていた。
プルルルルルル プルルルルルル
「はい、もしもし。降旗です。」
「私です。赤司です。」
「赤司さん!?」
彼が電話を掛けていた相手は降旗だったらしい。
赤司は今征十郎でありながら征華の声を出している。
「はい。驚かせてしまってすいません。始めはメールにしようかと思ったのですが、早めに聞きたいことがありまして。」
「いえいえ、そんなのいいですから!何ですか?」
赤司には見えていないが、全力で首を振っていた。
「明日ってお暇でしょうか?」
「暇ですよ。」
「なら、一緒にお出掛けしませんか?」
「...........」
今、降旗はポカーンと口を開けて、フリーズしていた。
「降旗さん?」
ハッと我に返る。
「あ、はい!ぜひ!!」
そして急速に顔が赤くなっていた。
「良かった。じゃあ明日駅前に10時頃で大丈夫ですか?」
「分かりました!」
「では、また明日。おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
ここで電話は切れた。
赤司はニヤッと頬を緩めた。
『さぁ、明日1日もつかな?』

その頃、降旗は。
『なんで、名前見てから出なかったんだ、俺!でも、明日はお出掛け♪』
と純粋に頬を緩めていた。

さて明日はどうなるのか。
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