ショウセツ
□背中
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―共に戦い
―共に傷つき
―共に喜び
―共に励ましあった
「アイツが居たからこそ私は居る。」
―背中...
紅葉が美しい季節 森の一角で見慣れた制服が目に飛び込んで来た。
「くっ…これを使うとは…っ。」
碧く輝くその瞳は巨大な怪物へと向けられている。
彼の手にある剣からは碧く光る電気のようなものが放射されている。
人はこれを『封雷剣』と呼ぶ。
凡人では使いこなせないそれを体の一部の様に操り その巨大な怪物へ絶大なダメージをあたえる。
―だが、
「くっ…負けるわけにはっ…。」
少年はその怪物の会心の一撃を受け 宙を舞うように吹き飛んだ。