ショウセツU

□気色悪い話
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いつだったかは覚えてない。

だが そこにあったものは全て事実で


記憶に残っている。





−簡単な迷宮





「……。」

赤いバンダナ 長い金髪。

後ろ姿から安易に予測出来る人物。
深刻な悩みを抱える 弟のような存在。

関わると その明るい性格からか めんどくさい。
わざとその人物の死角から避けて通る。

「だぁんなっ。」

「…ちっ。」

昼下がり 雨を連想させるような厚い雲に覆われ 薄暗い町外れの細く長い道。

二人は顔を合わせた。
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