ショウセツV
□酔っているのか
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「私が誰だか分かるか?」
「…馬鹿にしてんのか」
「いや心配しているんだ」
「で?テメェは俺に何を返すんだ」
「…それが問題なんだ。悩んだ末 答えが出なかった。だから直接聞くことにした。何をしたらいい?」
「…テメェで考えろ」
「考えたが分からなかったと言ってるだろう」
「…こういうのは気持ちの問題じゃねぇのか?」
「………」
「答えはテメェで決めりゃいい」
「…わかった…」
ソルのグラスが空く
人差し指をたて、カードが積まれた
それを横目で見ていたカイがソルのテーブルに置かれたカードを自分の前まで引き寄せる
「それでは…ここの払いを私に任せてくれ。…必要なら送っていく」
「要らねぇよ」
「遠慮するな、私がしたい」
「…好きにしろ」