運命を記し書物

□偽神話説(1)〜其れである事〜
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地に降り立つは、血を踏みつけ

血に捕わるるは、知を知り嘆き

知を見て知るは、値の愚かさなり。



(・・・ちょっと疲れた・・・かな?)
疲れたそぶりも、表情にも出さずに考える。
考える事に深い意味は無く、唯淡々と
無表情のまま空を見上げた。


ここは、神々が住まうHeaven・・・
天地を分けた一つの世界・・・
神、天使、その系統が住まい暮らす世界・・・
それが・・・Heaven・・・


宮廷の近くにある神気の森・・・
その一本の木の上に、人影がある。
人影は高い木の枝に動く事無く、
宮廷の見つめている。
(・・・・・・)
灰色のマントを纏いフードを目深く被ったまま、
枝に座り込む。
(・・・やっぱり・・・疲れた・・・かも)
無表情のまま、何所ともなしに見つめる・・・
(・・・眠い・・・)
このまま寝てしまおうか、と思っていた矢先・・・
宮廷から「キャ〜キャ〜」と、
騒がしい声が聞こえてきた。
(・・・騒がしい・・・何なんだ・・・一体・・・)
聞き耳を立てていると、
女たちのざわめく声が聞こえてきた。
『レクフェルト様よv』『神童様よv』
『素敵v』Etc・・・
聞こえてきた声に眉を顰め、訝しそうに人物を見た。
(・・・あれが・・・噂の神童・・・)

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