alias 〜偽名〜

□第一章「change 〜変化〜」
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そして、世界は一変した。 

何故か今まで発展し、使われて来た殆どの科学技術、機械技術が全く役に立た無くなってしまったのである。

ある元科学者が言うには、「世界の法則があの光によって変化した」からであるらしい。

そして、この言葉からこの日は、いつしか「光変の日」と呼ばれるようになった。

「光変の日」以来、一部の人間達に不思議な力が現れるようになった、ある者は虚空から炎を生み出し、ある者は天変地位の如く大地を逆立てられるようになった。

そして、それの変化は人間だけに止まらず、野性の動植物の中にも変化を遂げる物が現れた、人々はそれらの物を軽蔑の意を込めて「魔の物(モンスター)」と呼んだ。

それとほぼ同時期、今まで「ガディウス」が世界を治めていた中心とその周辺地域は、自らを「国王ウィリスを中心とした光の国、『エルザェム』」と称し、突然に独立国宣言をしたのであった………

その後、突然に指導者も頼るべき物も失った人々は各地域で戦いを起こす、その時に使用された武器は、戦車や戦闘機では無く、剣や弓等の原始的な武器、そして人類に与えられた新たなる力、「魔法」であった………

戦いは100年余り続き、小規模な戦いはまだまだあるものの、とりあえずは終局を迎える、そして世界は、それぞれの国の指導者の魔法を元に5つの国に別れた

賢者「ケルド」の治める南の火の国『ムスペルハイム』

牧師「セルシオ」を中心とした、セルシオ協会の治める東の水の国『ニンフィディア』

5国中、唯一の女帝、「アルゼ」の治める西の風の国『フライアレス』

5国の中で最も治安の悪い、暴君「ゴーグ」の治めるの北の地の国『クィビタステレナ』

そして、世界の中心に位置するにも関わらず、外部への接触が殆ど無い、全ての始まりである、国王ウィリスの治める光の国『エルザェム』

そして、戦いのせいで廃墟と化してしまったどこの国にも属さない部分は『ヴェルズダム』と呼ばれ、そこにはモンスターが住まい、人々から嫌遠された………

そして今、この世は更に変化の時を向かえていた、各国の代表が集まって行われる(といっても『エルザェム』は一度も出席したことは無いのだが)国際会議において、クィビスタレナの代表である暴君「ゴーグ」のあまりの無礼な態度に、ムスペルハイムの代表、賢者「ケルド」が激怒、さらに他の2国もそれに賛同し、クィビスタレナと他3国は戦争へと突入してしまう。

決着は直ぐについた、何故なら、クィビスタレナは1対3の不利な状況な上に、元々の国内統制が執れていなかった為、軍の統率が全く執れておらず、密告や裏切りが横行した為である。

そして、この物語はその3国の支配下に置かれたばかりである(元)クィビスタレナの、あるスクラップ置き場から始まる…

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