●心歪み編●
□第二章 〜買物〜
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「よっしゃあ!!今日も部活だな♪」
「みぃ♪今日こそ負けないのです。」
「レナだって負けないよ〜!」
ついに放課後の時間だ。
各自が机をくっつけて椅子を持ってくる。
「今日はあの推理ゲームでいくよ!圭ちゃん、ルールは覚えてるよね?」
「あぁ、カードに書いてある犯人の名前・凶器・場所を当てるヤツだよな?」
簡単に説明をすると、最初にカードを三枚だけ抜いて机の中央に置く。
犯人・凶器・場所のそれぞれ一枚ずつだ。
そんでカードを配って順番に「○○のカードがある人は?」と聞く。
もし○○のカードを自分が持っていたなら必ず「持っている」と言わなければならない。
でも仮に○○のカードを二枚持っていたとしても、「二枚持っている」と枚数までは言わなくていい。
それがミソだ。
「はう…あれ難しいよねぇ。みんなのヒントを覚えておかなきゃダメだし…」
「でもそれが楽しいのですよ。にぱー♪」
梨花ちゃんのいう通り。
難しいほど燃えるぜ!!
苦しい逆境に自ら飛び込み、困難を乗り越えて解決する。
漢(ヲトコ)とはそういう生き物なのさ…
ちなみに、納豆を敢えて掻き混ぜないで食べるのも漢(ヲトコ)なのだ。
「あら、私は女ですけど納豆は掻き混ぜませんわよ」
「な!?沙都子、お前エスパーか!?」
「だって圭一さんがそんな顔をしてましたわよ?」
納豆を掻き混ぜないのがヲトコだと伝わる表情って……
どんな顔だよ!??
「みんな、カードは行き渡ったー?じゃあ始まるよーッ!」
くそ…気取ってはみたものの、俺はこの推理ゲームが大の苦手だ。
こういうのは「慣れ」が肝心なんだろうか…
じゃあ圧倒的に俺が不利なのは間違いない。
ああああ…でも解決策が思い浮かばねぇえ!!
とにかく……
ヲトコは直球勝負だ。
「よし…やってやらぁああッッ!!」