小説

□花火大会の夜
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(どうする!どうする俺!)
『一緒に、花火見に行きませんか?』
と…恋人に花火に誘われた。
毎年毎年母さんと一緒に見に行ってたんだぞ花火!母さんの浴衣姿、そりゃもう美しいんだぞ!
…しかし一緒にいかないと拗ねるだろうなー…あいつ…
ああでも母さんと行きたい!でもでもあいつが……ぁあっ!
「あ、タケル」
「な…何、母さん」
「カサンドラさん、何時に来るんだい?」
「何の話…?」
「花火、見に行く前に家に寄ってもらって、私の浴衣貸しておまえと一緒に行くと…」
「…………え」
「聞いてないのか…?」
ヤロウ…先手打ちやがった…。
「あ…タケル、例え帰りが遅くなっても朝帰りになっても構わないけど、浴衣は汚さないようにね」
「な……っ」
「早く孫の顔がみたい…」
「母さ――――んっ!」
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