禁断の恋心。

□1日目
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昂楼途幸高校。通称、昂楼高校。
県内有数の男子校で全寮制。
成績は中の上ぐらい。

そんな高校に、俺は編入することになった。
理由は親の【とある】事情によってだそうだ。
その【とある】事情がどんなものかは知らないが、俺はそんなことより男子校に行くのが嫌だった。

男ばっかでむさ苦しいし、それに加えこの学校は先生まで男オンリーなのだ。
共学に通っていた俺はそんなところになんぞ行きたくなかった。

(行くしかないよな・・・)

そう思いながら俺は家を出た。

バスで2時間かけて行く。
早朝のため人はほとんど乗っていなかった。
乗っていてもサラリーマンがちらほらと自分と同じ制服を着た男子生徒がちらほらいただけだった。

ある停留所でまた一人俺と同じ制服を着た男子生徒が乗ってきた。
俺は無意識にその男子生徒を見つめていた。
先ほどから俺と同じ制服を着た男子生徒はイケメンしかおらず、今乗ってきた人もなかなかのイケメンだった。

すると、そのイケメン男子生徒Aは俺の方を向いた。
ばっちりと目が合ってしまう。
するとそのイケメン男子生徒Aは俺の方に向かって歩いてきた。

(えええええっ!?そ、そんなにいやだった!?な、な、殴られる・・・!?)

なぜか頭の中でパニックに陥っているとそのイケメン男子生徒A様はぱぁっと笑った。

「お前!!涼哉だよな!?うわー久しぶり!!中学以来か?」
「へ?な、なんで俺の名前・・・」
「え?お前俺の事忘れちまったのか?藤村だよ!藤村 海!!」
「海!?うそ!!めっちゃ背高くなったじゃん!!気付かなかったー」

そのイケメン男子生徒Aは俺の中学の時からの親友、藤村 海だった。
中学の時はよく遊んだのだが、俺は高校に入ってからサッカーのことで忙しくなり、一度も遊んでなかった。

 

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