〜ひまわり〜夏に咲く花TOKINAMI

□はじまりの日
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ある暑い夏の日、一人の少年が太陽に向かって真っ直ぐに咲いている花の前で立ち止まっていました。

「なんなんだろ?この背の高い花は?」

と、首を傾げていると突然

「その花は『ひまわり』というのよ。」

と、声がしました。
少年は驚いて周りを見回すとそこに白いワンピースを着た黒髪の少女が立っていました。

「このひまわり畑にはね、伝説があってこのたっくさんのひまわりの中から『光り輝くひまわり』を見つけることが出来たら一つだけ願いが叶うのよ。」

突然現れた不思議な少女はそう言いました。

「私は  あの館に住んでいるの。あなたは?あなたは何という名前なの?」

「僕は…………ときなみ。ときなみって言うんだ。」

「ときなみかぁ、いい名前ね。」

「う、うん。そうだね。僕、今まで名前をほめられたことないや。ううん、あったのかもしれないけど覚えてない。僕………自分の名前以外何も覚えてないんだ。」

「名前以外何も?」

「うん。何も…どうして僕は名前だけを覚えているのだろ?」

「それはね、名前にはその人のお父さんやお母さんの想いがたくさんつまっているからなんだよ!だからとっても大切なものなんだって死んだお母さまが言ってたわ」

「そうなんだ…うん!僕今日から自分の名前大切にするよ!名前以外の記憶がなくても僕のお父さんやお母さんの想いを大切にするよ!」

‘ 様〜! 様〜!どこにいらっしゃるのですか〜?’

「あ!私もう帰らないと!!また、会えるよね?」

「うん!またいつか会えるよ、会おう!!」

「そうね。じゃあまた会いましょう。必ず……。」

そうして二人は別れた。





そして月日は流れ……………
 

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