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□神様、あなたは
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神様がいるとしたらソイツは俺の事が嫌いなんだと思う
そうでないと俺の家にコイツを導くことなんてしないだろう
そう、コイツを
「ククッどうして、って顔してんな」
高杉晋助、ソイツは突然俺の家に押しかけてきた
何の様だ?来るときはちゃんとアポをとってこい、言いたい事は山ほどあったが何も言えず
「た、かすぎ?」
ただ、ソイツの名前を呼ぶことしかできなかった
「お忍びでコッチきたら早速幕府のイヌ共に見つかってよぉ、ちょうどいいから匿えや」
「あ、あぁ…」
言葉がでない、頭が混乱してる。
「なんだよ、反応薄いな」
お前のせいだ、なんて思ったが口が動いてくれない
「…そーいえばさ」
こいつ、こんなに喋る奴だったか?もう少し無口なイメージがあったのだが
「俺の事斬らねーの?」
「はっ?」
やっと声がでた、かなりマヌケな声になってしまったがアッチが悪い。俺の事斬らないのかってアイツはそんなにMだったか?
俺の中での高杉のイメージが崩壊していく…
「紅桜の時、言ってたじゃねーか」
コイツ、そのこと根に持ってるのか?めんどくさい奴め…
「俺は今それどころではない」
本当の事だ、いまだに高杉が目の前にいるという現実に頭がついていかない
「そんなに仕事、忙しいのか」
仕事も忙しいが今は頭が忙しい、というか俺はなんでコイツと普通に喋っているんだ?
「お前はどうなんだ」
「まぁボチボチ…」
気のせいか、高杉の顔がだんだん明るくなっていっている気がする
俺もだんだん気分がよくなってきていろいろな話をした、昔の様に。
「…で、万才がよーホントお前は俺の母ちゃんかって」
「ふふっ、万才殿は過保護なのだな」
「だよなぁーまったく…」
楽しい、やはりコイツと話をするのは好きだ。何も気を遣わなくていい、コイツとはまた友人としてやり直せれるのではないか。
あくまで友人としてだ。これ以上の関係は…
「なぁヅラ、」
「なんだ?」
「俺やっぱてめーのこと好きだわ」
珍しい事もあるものだ、アッチから仲直りを仕掛けてくるなんて
かなり嬉しい、だがあくまで俺はポーカーフェイスで
「そうか、嬉しいぞ」
「…以外な反応だな…」
「なんだ、俺は嫌いだと言って欲しかったのか?」
「違ぇよ、もう少し照れるとか…」
「友愛を示すのに照れなど必要ないだろう?」
「ゆ、うあい?」
「違うのか?…やっぱりオマエは俺の事なんて…」
「いやっ!ちげーよ!違うけど!」
「なにが言いたいのだ…?」
「だから、俺はお前が恋人として好きっつってんだよ!」
「え、?」
こんな雰囲気のない両想い発覚、
やっぱ神様は俺が嫌いなんだ