BL

□再会
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※一度破局しています。けどお互い嫌いになった訳ではありません
これを前提に





高杉を、見つけた

アイツは京都を拠点として活動していると聞いていたので江戸にいるかぎり会う事はないと思っていのだが…

これも運命というものなのか、…そう考えると気持ち悪くなってきたのでやめる

「久しぶりだなぁ…ヅラァ」

どうする俺

高杉と会ったのは攘夷戦争以来、しかも最後は殺しあいの大喧嘩。あっちは覚えてないかも知れないがコッチはかなり辛い。

この状況でコイツは話し掛けてきやがった。空気を読む事が出来ないのかコイツは

「貴様に会うとは…今日はついてないようだな」

もう、憎まれ口を叩くしかなかった。

「酷いねぇ…お仲間との久しぶりの再開だってのに」

「フンッ」

もういいからコイツ早く去ってくれないかな

しかしそんな事を考えつつも結構テンションが上がっている俺がいる

最近テロ、テロ、テロで少し疲れている俺に幼なじみという存在は癒しなのだろう。それが高杉でも。

なんとなく見た高杉の顔が月明かりに照らされている。

顔だけは一級品なんだがな…なんて失礼な事を考えていると高杉が微妙な表示で此方を見てきた。

「…おい」

「…なんだ?貴様とはあまり話をしたくないのだが」

「じゃあ人の顔を凝視すんのヤメろ、気持ち悪ぃ」

「…凝視など、してない」

不覚、知らぬ間に見つめてしまっていたのか。これは恥ずかしい

「なに言ってんだァ?どう見てもしてたじゃねーか。顔に穴が空くかと思ったぜ」

「…自意識過剰だぞ、貴様」

「はぁ?てめぇすっ呆けんのもいい加減にしろよ?」

「…すっ呆けてなどない」

「…はぁ、てめぇ変なところで意地張るのやめた方がいいぜ?」」

「…黙れ」

「へーへー」

高杉がうざいのは昔から変わらないようだ。

しかし高杉とこんな掛け合いをしたのは何年振りだろう…

昔は一日に何回もあった事なのに今では本当に懐かしく感じる。

そう感傷に浸っていると自然と涙腺が緩んできた。

「…っ」

「…?…っ!?おいっ!ヅラ!どうしたんだ!?どっかイテェのか!?」

「違う…」

「じゃあどうしたってんだ!?いきなり泣き出して!!おいっ!」

珍しく声を荒立てるコイツに驚きつつも俺の涙は止まってくれない。一体なんなんだ。

「…懐かしい、なって…」

俺は何を言っているんだ

「は、ぁ?」

「…懐かしく感じてな、お前と、こう、向き合って話すのが、ずっと、ずっと、会えなかった、から、寂しくて、」

「ヅラ…てめぇ…」

俺は本当に何を言っているんだ。周りにも馬鹿馬鹿と言われているが本当に俺は馬鹿だろう。

最後の喧嘩から向こうを避けていたのは俺の方だろう。なにも高杉は悪くないのに。

「っい、今のは全部忘れてくれっ!すまなかっ」

-ギュ

「う、あ?」

この状況は…なんだ?俺が泣いて、晋助が俺を抱き締めて…?

「ごめん…ごめんな、オレ、お前の事が大切だった、だから、だから、俺と一緒に来たら幸せになれないと思って、お前を突き放した、それがお前の幸せだって、勝手に決めつけた、」

あの晋助が謝った。謝らないといけないのは俺の方なのに…それでも俺は嬉しいと思ってしまった、本当に俺は最低だな。

「なぁ、こたろう」

名前を呼ばれた、全身の熱が顔に集まるように熱い。俺の顔は今真っ赤だろう

「なんだ、しんすけ」

暗いのでよくわからないが相手の顔も赤い…?

「こたろう、俺やっぱお前がいないと寂しい。…もう一度、俺を愛してくれないか?」

「そんなこと、決まっているだろう…」

「そうか」

ヘヘッとコイツらしくない笑いをすると

「ありがとう、もう手放さない。絶対に」

なんて言いつつコイツは俺にキスをかましやがった

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