二次創作

□松野カラ松は水を吐く
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カラ松兄さんが、水を吐くようになった。

ある日を境に兄さんは水を吐くようになった。胃酸や吐瀉物とは違う色とりどりの綺麗な水を。
近頃流行っている奇病の一種だ。
どうして、六つ子の中でも特に頑丈で体力もある兄さんがこの奇病に罹ったのかはわからない。
わかっているのは治療法と症状が進行すると、どうなるか。
症状はだんだんと声がでなくなりいずれ喋れなくなる。
そして、治療法は思い人の髪の毛を食べること−−
カラ松兄さんは誰が想い人か教えてくれない。症状はだんだんとゆっくりだが、確かに進行していく。
僕には、兄さんを助けられない。
最近は本当に声を出せないのだろう。あ"ーとかう"ーとかの喃語しかいや、それすらも発せなくなってきた。
僕らの中でも寡黙だけどお喋りな方でもあった彼。
もう、何日、何週間もカラ松の声をあのイタイセリフや好きで良く歌っていた歌声を聞いていない。
本人は声が出なくなったくらいなんだ。気にするな。と言ってはいるがそれでも嫌なのだ。僕らは。どんなにイタイ発言をしようともどんな考えをしていても彼はカラ松で松野カラ松は松野家の次男で、六つ子六分の一なのだから。



松野××松は彼の声を取り戻したい。
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