Nobel

□人生反転論
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※エロではないですが鬱グロ注意。カニバリズム、殺人描写が含まれるので苦手な方はブラウザバックお願いします。


観覧後の批判は受け付けておりません。












愛されたいなって思ったから殺しました。


これから語ることはぼくの人生を大きく左右したであろうことです。妹を、ころしました。


別に他意はなかったし僕だって両親に愛されてない訳ではなかったけど妹が生まれてからどうも僕に対する愛が薄くなったなって、妹ばかりちやほやされているなって。


悔しくなって隣で夜泣きしている妹と一緒に泣いてみても両親は見向きもせずに妹の方にいくから、お兄ちゃんなんだから少し黙りなさいなんて言うから、いつからか妹が泣き出す直前のうぇっ、なんていう声を聞くとすぐさま布団から這い出て首を閉めたりするようになりました。


すると静かになって喉の奥の方ではひぐっ、ひぐっ、って脈打つような音が聞こえて、舌とか目が飛び出ちゃうんじゃないかってくらい前に押しでて、小さい手で必死に僕の手を掻きむしったり頭を降ろうとするから、それでも静かで妹がこんなに泣いてるのに両親も来ないから、その瞬間だけ、僕は、妹を好きになれました。


殺そうなんて発想はなかったんです。僕はいつしか俺になって、妹は言葉を話すようになりました。にーちゃん。そう呼ばれるたびに俺の中のなにかが沸々と音を立てて沸き上がりあんなに両親の愛を独り占めしていたあのうざったい妹が、俺にばかりついてくるようになって、うざったくて、うざったくて、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


セックスをしました。

服を丁寧に脱がせて、いつもお風呂に入れるときのようにからだを丁寧に洗ってあげました。きゃっきゃと喜ぶ妹をいつもより少しだけ、ほんの少しだけ熱く焚いた風呂に押し倒しぼこぼこと水の中を揺れ上に上がってくる妹の二酸化炭素は暫くすると尽き、それでもじたばたと手を動かし続けていました。白目を剥いているのに。


それが五分続いても十分続いても死んでるのか生きてるのかわからない体でもがき続けて、怖くて、そして気づいたら勃起してたので、妹の中に入れました。


するとあんなに五月蝿かった妹がぱたりと静かになりごぼごぼと水の中には血、血、血。真っ赤な血。鉄臭い血。妹の中はとても狭くてセックスってこんなに窮屈なの?なんて考えていました。全く気持ちよさがわからない。


俺は性不能者だったのでそれまで勃起することもましてや射精なんてまだだったのに、妹を殺したそのときに、初めての精通を迎えました。奥の方から沸き上がって尖端に突き抜ける感じ。気持ち悪い。


真っ赤な湯船に白く濁ったなにかが浮かんできました。そのとき妹の手を握り締めていた右手に気づきゆっくりと開くと妹の細くて小さい指がころんとのっていました。なんて脆いんだろう。そのときから俺の嗜好は徐々に姿を表していました。


口に含むと鉄臭さに何度もえずき、それでもそれを食べ終わるまでは風呂から出ることはしませんでした。かむいくーんかぐらちゃーん、そろそろ上がったらどうー?大好きな大好きなお母さんの声が聞こえて、ああ、これで、俺だけを僕だけを愛してくれるようになったのだと思いました。


それからの人生?

そうですね、両親と仲良く暮らしましたよ。父は忙しい人だったので帰ってくることも少なく母は患っていましたから僕が看病していましたし。


殺した妹は、ミンチにして食べました。とてもおいしかったのを覚えています。きっとあのとき妹を殺していなかったらそのうち僕はやさぐれてしまっていたかもしれませんね。でもいまこうやって、割りと全うに生きているので本当に死んでよかったなあいつ。


これで、僕の愛されるために犯した最初で最後の罪の話はおしまいです。終わっていないのは、あのときから妹くらいの年の子を見ると犯したくて食べたくて仕方なくということくらいです。これで、おしまいです。

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