普通を求めなかった少女

□標的Y
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ピカッ!!

ゴロゴロ・・・・・・。


ザーザー・・・。




『うわー・・・見事な大雨に雷。』

チェルベッロの二人、これを知ってて今日は雷にしたのかな。


あ、今の時刻は10時30分。

あと少しでここを出ないと、時間に間に合わない。



『ねーねー、マーモン。どっちの服がか弱い女の子が着てそう?』

はい。
あたしは30分前でしかも、もう出なくちゃいけないのに、まだ服が決まってません。


「なんで、昨日、寝る前に決めておかないのさ。」

『ごもっともです。』


なんで、決めておかなかった。あたし!!

今日はさっきのさっきまで寝てたし。



昨日のうちに決めておけばよかった!!!!



と、言っても後の祭り。

だから早く決めないと本当にやばい。




『マーモン、マーモン。これに防水の隊服でいいかな?』

「それにすれば。早く行かないと遅れるし、僕も自分の用意をするからね。」


そういうと、マーモンはあたしの部屋を出て行った。



『ありがとー、マーモン。』





今日の服装は・・・

黒の長袖お嬢様っぽい膝上までのワンピースに短パン。少し低めのブーツにヴァリアーの隊服を羽織っている。


『やっぱ、スカートって動きにくいし、邪魔くさ!』


さっきからヒラヒラひらひらと。

よくこんなのみんな履けるよね。







にしても、用意が終わったし・・・、

『暇〜・・・・・・。』


特にすることもないしなぁ〜・・・。
たまには任務行きたいなぁ〜・・・。

あ、でもベルと変態とは絶対に行きたくないな。
変態は論外だし、ベルは生きて帰ってくる自信皆無だし。

『あ、そういえばこの前、変態スイス銀行の口座にAランク任務6回分あずけてたよな〜・・・。』



・・・いけるかな?





*****


「翔子。もう行くけど、なにしているんだい?」

『あ、マーモン。これこれ!』


いつの間にか来ていたマーモンにパソコンの画面を見せる。

そこには・・・、


「なんだい。これ。」

『スイス銀行のスクアーロの口座のお金♪』



さっき、変態から半分以上お金をあたしの口座に移して、今はスクアーロの口座を見ている。

いやぁ〜・・・意外と、簡単だね。

もっと厳重だと思ってた。



「これ、後から教えてもらえるかい?」

『うん、いいよ。4%くれるなら。』


そういうと、マーモンは何かしらと言いながら数分後には渋々頷いてくれた。



そして、数秒後に鮫のでかい声がこの部屋に響いて、尚且つ、口座のことがバレて怒られるのをあたしとマーモンはまだこの時は知らなかった・・・。









「う゛お゛ぉぉい!!!!何やってんだ、てめぇら!!!!」


「『げっ!』」
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