企画

□温かいね。
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い│ ̄ ̄│サ
チョ│  │ナ
シノ│  │ヒ
サイ└──┘



今年も残りわずかだからといのに同期たちが召集され、いの曰くこたつパーティーを行うことになった。

『今年は何かと大変だったわよねー!』
「だなー」

しかもなぜかオレの家で。

「(めんどくせー)」

つかこたつ温か。

『原作では戦争しちゃってるしィー』
「いの。それは言っちゃダメだよ。」
『えー?だってさー』

いのの言葉にいのの隣に座るチョウジが言った。

「(よく言ったチョウジ。)」

本当…。今年もめんどくせー一年だったぜ…。

『一年って早いわねー』

とサクラはみかんを一つ取るとオレに渡してきた。

『はい。シカマルみかん。』
「お。さんきゅ」

ちょうど食べたいと思ってたんだよなー。

「サクラちゃーん。オレも〜」
『はー?』

『あんたは近いじゃない…』と言いながらサクラはみかんを取るとナルトに渡した。するとナルトはにやーと笑った。

「(またこいつくだらねェこと考えてな)」
本当めんどくせー奴。

「サクラちゃん剥いてー?」
「『は!?』」
 
ナルトの言葉についオレも声が出てしまう。

『ちょっとナルトー!!サクラの綺麗な爪を汚す気!?』
「そーだぞ、ナルト!!お前調子乗んな!!」

『みかんに汚すも何もないと思うけど…』というサクラの呟きはキバの言葉に見事かき消された。

『な、ナルトくん…っ、な、なんなら私が…!!』
「ヒナタ。そういう話ではないとオレは思う。なぜなら――」
「皆うっせーってばよ!!」
「(お前ェが一番うるせーよ。)」

「ねー?サクラちゃんお願いだってばよーっ」とサクラにせがむナルトに周りが煩くなる。

「(おいおい…)」

頼むから年末くれー静かにしろよな。めんどくせー。

「いのも落ち着きなよ。」
『うっさい、デ――』
「!!」
「(バカいのッ!?)」

家が壊れ――っ!?

『もう!!皆年末くらい静かに出来ないわけ!?』

バンッ、と机を叩くと一瞬にして部屋が静かになる。

「サクラが一番煩いよ。」

空気の読めないサイは笑ったままサクラに向けて言った。

『あ゙!?』
「(……ハァ)」

早く静かになってくれ…

『まったく!今日くらいまったりしたいのに!!』

と言ってサクラはオレの隣に移動した。

「!?」

はっ!?隣!?
 
「あ゙ーっ!!なんでサクラちゃんシカマルの隣にいいい!!!」
『あんたの隣は煩くて耐えらんないのよ!!』
「ならボクの隣に来れば良かったのに。」
『あんたの隣のどこに座れと!?』
「ならオレの隣に来りゃ良かっただろーっ」
『キバは…遠い。』

「ハアァァア!?」と叫んでるキバを尻目にオレは下に置いてあるサクラの手に自分の手を重ねた。

『!!』
「…」
「いーな、いーな!シカマルいいーなァー!!」
『あんたの隣よりは安心ねーっ』
「どういう意味だってば、いの!!」
「!!」

サクラが手を返し、重ねていただけの手が繋がれた。

『な、ナルトくん!み、みかんむ、むむ剥いたんだけど…っその…』
「あ?なんか言ったか、ヒナタ?」
『(ガーン)』
「(ドンマイ。ヒナタ。)」

こう賑やかだと小さく喋ればバレねーよな…

「サクラ。」
『…?』
「好きだぞ」
『!!』

あー…っ、言っちまった…っ

「『////』」
「だーから!!次の干支は犬だ!!」
「君はいつの話をしてるんだい?」
「キバは筋金入りの犬派だからな。」

繋がれた手からはサクラの体温が伝わる。

『…シカマル』
 
きっとサクラにも伝わってるんだろう。オレの体温が…

『私も…好きだよ…』
「…知ってる。」

本当に冬かと思えるほど温かい。

『シカマル』
「ん?」
『温かいね…』
「…そうだな。」

握りあった手にはどちらともなく力を込めた。


温かいね。


(あ!除夜の鐘!!)
(せーの!!)
(明けましておめでとーっ!!!)
(今年もよろしくーっ)
(今年もやるってばよーっ!!)
(もう…っ、いのもナルトもー)
(サクラ。)
(…ん?)
(好きだよ。)
(なっ、ななシカマ…っ!?////)
(ええぇぇえええ!!!?)


・終わり・
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