企画
□久々の再会は
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※カントク二十歳
※コガと水戸部と土田、他一年は欠席
二十歳になったということもあり、久々に元誠凛バスケ部が集まることになった。
決まった時はカントクどうしてるかなー、とか絶対カントクきれいになってるよな、とか想像しては期待に胸を膨らませたものだ。
『本当に久しぶり!』
確かに再開した瞬間は雷が落ちたくらいの衝撃に立ち眩みしたほどカントクはきれいになっていた。しかし、だ。今は別の雷が落ちそうで抑えるのに必死だ。チクショー
「久しぶりすぎて最初わかんなかったぜ。」
『えー? 私は木村さんのことすぐわかりましたよ?』
「だが、本当に久しぶりだな。相田。
今も監督か何か続けてるのか?」
『まぁ、一応副監督みたいな感じで大学のバスケチームに所属してます。』
「そうか。」
なぜ彼等、元秀徳バスケ部の大坪さんたちがいるんだろう。そしてなぜ、オレ達差し置いてカントクの周りを独占してんだ、あ゙?
『あ!!宮地さんお酒飲み過ぎ!!もう飲んじゃだめです!没収!!』
「なっ!ざけんな!!しばくぞ!!」
『私が部活でしばきますよ!?』
「…っすいませんでした…っ」
『弱!?』
あはは、と無邪気に笑うカントクににやけそうになるが状況を考えると素直に笑えない。
「じゃあ今度またなんか差し入れするよ」
『いいんですか?』
「ああ。宮地も世話になってるからな。」
「は!?」
カントクと宮地さんは同じ大学らしく、たまたま入った居酒屋に宮地さんがいたこともあり今に至るのだが……っ、それがなんで秀徳にカントク奪われる羽目になるわけ!?
「部長。ボク今すごいイライラしてるんですが。」
隣に座っていた黒子が真っ黒なオーラをまとい言った。
「おーおー、奇遇だな黒子。オレもだ。」
「えーお前等も?実はオレも。」
続けて火神、伊月も黒子ほどではないが黒いオーラを放出していた。
「つーか元誠凛は皆同じ気持ちだろ。」
「おう。」「ああ。」
オレたちは今にも飛び掛からんばかりの目で元秀徳を見る。
「(幸せそうに笑いやがって…!!)」
その幸せを今すぐにでも潰してやりたいと思うのにやらないのはカントクが楽しそうに笑うから。結局オレ達はいつでもカントク中心に物事を考えているようで少し笑えた。
「……」
実際笑ってねーけどな。
「相田は苺好きか?」
『好き!!好きです!!』
カントクに好きだと言われた木村さんを殺気を存分に含んだ目で見る。
しかしデレデレと鼻の下を伸ばした木村さんは気がつかない。
「(普段は影薄いくせに…っ)」
別に羨ましくなんかねー!!…わけがねー!!
「部長。ボク今すごい憎しみだけで人が殺せそうでヤバイです。」
「おー、奇遇だな黒子。オレもだ。」
「二人も?実はオレもだ。」
突然、というかまぁ最初の方からヤバかったけど隣(黒子の逆)から黒子以上に真っ黒なオーラが蠢いた。
「ははは、皆顔が怖いぞ?」
木吉だ。
「いやいやいや!お前が一番怖ェーよ!!」
隣を見ると笑顔で真っ黒な木吉が。
つかグラス!ひび、ひび入ってるから!?