企画

□サスケの憂鬱
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※サスケちゃん(笑)が
 里抜けしていない設定採用



…なんなんだ。この状況は…っ!

『ふふ。また我愛羅君ったらご飯粒頬に付いてるよ?』
「あ。」
『違うわ。こっち。』
「あ、ありがとう…っ」

サクラを挟んだ向こう側に砂の我愛羅がいて、しかも暢気にサクラと弁当を食ってるだと?

「(何かがおかしい…っ)」

というサクラ!
お前はオレが好きなんじゃないか!?

『あ。我愛羅君!!桜がきれいねっ』
「…ああ。そうだな。」

“ああ。そうだな。”とか言ってサクラを見るな!!
あーっ、むしゃくしゃしやがる。なんなんだ。クソッ

『そういえば砂って桜とかって咲くの?』
「いや。オレは初めて見る。」
『そっかー』

というかオレ。
なんでここにいるんだ…。





それは一時間近く前に遡る。
サスケは一人暇をもてあまし、人気のない道を歩いていた。

『あははっ それは我愛羅君も災難だったわねっ』

するとサスケの耳によく知る女の声が耳に入った。途端に体を逆回転させ、遠ざかろうとした束の間、

「笑い事じゃない。
未成年の酒は固く禁じられているんだぞ。」
『うーん。まぁ、師匠だからしょーがない!!』
 
聞き覚えのある男の声が共に聞こえサスケはその場に硬直した。

「(なん、だと…っ?)」

ぐっぎっぎっ、と壊れたロボットのような動きで振り返った先には想像通り。桃色と赤色があった。


******


まぁ、そうこうしているうちに今に至るわけですが、なんというか…。

「この煮物旨いな。」
『本当!?やった♪』
「(…ちっ)」

サスケの機嫌は時が経つにつれ急降下。
彼の小さい小さい堪忍袋の緒が切れるのも時間の問題、と思われたが――。

『ねぇねぇ。サスケ君!』

急に我愛羅に向けていた体をサスケに向けたサ クラにサスケは一瞬目を見開いた。

『煮物♪美味しいらしいから食べてほしいなっ』

『はい。あーんっ』と微笑を浮かべる彼女にいつもなら冷たくあしらう彼も今回ばかりは微笑を浮かべ口を開いた。

「ばーか」

口に広がる煮物の美味しさにサスケの機嫌は急上昇したとかしなかったとか…。


サスケの憂鬱


(サクラ。オレにもそれをしてくれ。)
(え?あー、いいわ)
(ダメだ。)
(え?)(は?)
(自分のがあんだから自分で食べやがれ。)


・終わり・
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