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□ある晴れた日に、白い男は
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簡単にそう言うと彼は振り返りもせずスタスタと普通に帰っていった。俺は暫くじっとその背中を見つめていたが先程の笑顔のせいで無意識にうっすら赤らんでしまっていた頬を軽く抓り同じように踵を返し歩きだした。

まあなんか言うとは思ってなかったけどな。俺もなんも言う気なかったし。「待っててくれ」とか泣き出したりしたらどーしよーかと一瞬焦ったがアイツに限ってそんなんありえねェし。





それからすっかり普通に過ごしていたある日、彼が戦死した、との報せを聞いた。

あぁそうなの、と答えると従業員のダメガネに「一応顔見知りだったんですから…」と嗜められた。

ジャンプを顔に乗っけたまま口元が緩む。よかったなァ副長さん。俺達の関係は最後まで隠し通せたぜ。まああの腹黒王子はかなり怪しんでたけどアイツも今は一緒にお空の上だ。時効だろうから暴露大会でもなんでもやっちゃってくれよ。


「新八ィ〜俺ちょっと出るわ」
「ハイハイ。なんでもイイからお金持ってきてくださいよ」

軽く舌打ちしながら玄関を出るとちょうど散歩帰りの神楽に鉢合わせた。彼女はああ見えて腹黒S王子と仲が良かったらしく彼が亡くなってからずいぶんと塞ぎこんでいた。

「銀ちゃん。どこ行くアルか?」
「ん。ちょっとな」
「…あんまり遅くならないでネ」
「わかってるよ」

やはりまだ落ち込んでいるのか弱々しく呟いた彼女の頭をひと撫でし銀時はふわりと町に踏み出した。


「新八。」
「あぁ、おかえり神楽ちゃん」
「銀ちゃんなんかあったアルか?」
「…どうして」
「……泣きそうだったアル」
「…そっか」
「新八。銀ちゃん帰ってくるアルか?ちゃんとココに戻ってくる?」
「…大丈夫だよ。きっと。今はひとりになりたいんじゃないかな。…イヤふたりかな」
「え?」
「ううん、なんでもない。そうだ!姉上にもらったお菓子でも食べる?」
「…うんっ!」
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