DARK

□未知数
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「…そ、か」
「ごめんね…?」


 見事にフラれたさ。

 あーあ、ユウさえいなけりゃ、うまくいってたかもしれなかったのに…







【未知数】







「…あーあ…」

 女たらしなこの俺が、はじめて本気で好きになったのは男だった。けど、一世一代の告白は、見事にフラれた。

『僕、神田と付き合ってるんです…だから、』

「ごめんなさい…か」

 ま、いいんだけどさ。ユウが相手じゃどーせ勝ち目ないし。




――二日目――




「あ…」

 殺っちまった。

「…ま、いっか」

 アレンに好かれる要素に勝ち目がないなら、存在を消せばいいんだと、体は勝手に動いてくれた。

「ユウちんの死体、どうしよう」

 仕方ない。埋めにいこうかな。




――三日目――




「ラビー」
「んー?」
「神田見なかった?」
「さあ」

 今頃土の中で虫にでも食われてんじゃないかな。言わないけど。




――四日目――




「神田がどこにもいないんです…コムイさんに聞いたら任務でもないらしくて」
「出かけてるんじゃない?」
「かなあ…」




――五日目――




「やっぱりおかしい…どこにもいないし、ゴーレムは通じないし」
「よっ」
「あ、リーバーさん。神田見かけませんでした…?」
「神田…?悪い、見てないな」
「そう、ですか…」




――六日目――




「あの、バズさん、神田を見かけませんでしたか…?」
「あー…悪いが見てねえや」
「どこ行っちゃったんだろう……」


 神田が消えてから、明日で一週間になる。
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