妖怪ヒーローアカデミア

□10話
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コマさんはゴミ箱から抜けるために断食することになった。といっても妖怪なので健康を害する事はない。
それと公園で会ったコマさんの弟のコマじろうも家に呼んだ。

「もんげー!兄ちゃんどうしたズラ!?ゴミ箱にすっぽり嵌まってるズラ!」

「そういえばどうして嵌まっているのか聞いていませんでしたね。」

『忘れてたね。』

「聞いてなかったんだ…。」

抜く方法ばかりを考えていて、どうしてそうなったかは頭になかったのだ。

「一昨日オラはコマじろうと待ち合わせしてる公園を探していたズラ。」

「やっぱり迷子になってたんズラね…。」

「その途中でおでんじんの屋台に逢っておでんを食べたズラ。もんげー旨かったズラ〜!」

「ん?確かおでんじんのとこって夜にしか会えないんじゃなかったっけ?」

「公園探してたらいつの間にか暗くなってたズラ…。
それでおでん食べた御代がコンブさんの魂(コン)3体だったズラ。オラはこんぶさんを探したズラけど中々見付からなくて休憩したズラ。そこにソフトクリーム屋さんがあったズラ!」

「あー、なんか話が読めてきましたよ。」

「オラは休憩にとソフトクリームを食べてコンブさんを探したズラ。だけんどコンブさんは見付からないからまたソフトクリームを食べて、またコンブさんを探してソフトクリームを食べてを繰り返してたら身体が動かなくなっちゃったズラよ…。たまたまこのゴミ箱があったズラから座ろうとしたら頭から中に落ちちゃったズラ…。」

フゥ2、ウィスパー、コマじろうは呆れて声も出ない。

『こんぶさんが3人必要なの?私が探してこようか?』

「もんげー!!ありがとうズラー!もんげー優しい子に会えてよかったズラ〜!」

顔は見えないが身体全身を使って喜ぶコマさん。
しかしウィスパーが止めてくる。

「ちょっとちょっと、いいんですか?コンブさんはワカメくんより捕まりにくいんですよ!?」

『コンブさん1人はメダル持ってるからあと2人だよ。』

「2人でもコンブさんは海辺にしかいないんです!子供1人で行くには危険すぎます!」

『1人じゃないよ。ウィスパーもいるから危険じゃないよ。』

「う、うぃす…っ。
し、しかしですね、霊和ちゃんが手伝わなくてもいいんじゃございません?」

どうしても私にコンブさんを探させたくないのか渋るウィスパー。何が不満なんだろう?
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