妖怪ヒーローアカデミア
□17話
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フゥ2達に加え、お母さんとお父さんもヒーローになることを許してくれた。なのに初めて否定されたショックは思いの外大きい。
『なんで?私も守りたいよ。』
「ガキの頃誓っただろーがよお゙!!それを無しにすんのか!?」
昔の小さい時の約束だ。
かっちゃんといっくんがヒーローになって私を守ってくれるという約束。
『そ、んな事もあったけど、もう大きいんだからかっちゃんが守る必要ないよ。』
「あ゙ぁ゙?俺よか小せぇだろ。
それにテメーは変なの見る以外個性ねーだろ!ヒーロー向きじゃねー!!」
『それはフゥ2達や友達の皆が手伝ってくれるって。
一昨日強い人のメダル貰ったから大丈夫!』
ねっ、ウィスパー。とウィスパーを見ると、かっちゃんがウィスパー向かって個性を使う。
『ウィスパー!?』
「いきなり何するんじゃー!!!痛いじゃないですか!!」
ウィスパーがタフなお陰でボロボロながらも元気そうにかっちゃんに抗議する。
かっちゃんは私の手を強引に掴みフゥ2に怒鳴る。
「テメーらがコイツを守るんじゃなかったのかよ!?守られる立場になってんじゃねー!」
フゥ2は、また爆破しそうなかっちゃんから避けて頬を掻く。
「そうなんだけどね…。
でも俺達が霊和ちゃんの道を諦めさせる事は出来ない。しちゃいけないんだよ。
妖見霊和という人間の人生は一度きりなんだ。。他人が決め付けることは出来ない。」
「…っ」
かっちゃんは私の手を離すと自分の椅子に座った。
『かっちゃん…?』
「…ヒーローでも何でも好きにしろ。
だが俺の上に立つんじゃねぇ。
俺が霊和を守んのは変えねーからな。」
『……。』
かっちゃんもフゥ2の成り立ちは知っている。だから年長者の言葉の重みも知っているのだ。
フゥ2は老人になるまで生きていた。だが人生に悔いがあったから妖怪になって此処にいる。
『っありがと、かっちゃん!私もかっちゃんを守るね!』
「俺の言ってる意味分かってねーだろ゙!!?」