妖怪ヒーローアカデミア
□27話
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ヒーロー育成学校の最高峰の学校だからと言って、授業は他の学校と変わらないみたいだった。
「──…んじゃ次の英文のうち間違っているのは?」
相澤先生と同期らしいプレゼント・マイク先生。
入試の時はハッチゃけていたが今は淡々と授業をこなしている。
私達生徒も板書をしながら考える。
私の視界に入る空いた窓からマイク先生に向かって何かが飛んでくる。
『ぁ…。』
「おらエヴィバディヘンズアップ盛り上がれーー!!」
「メラー!!」
炎で出来た鬣(タテガミ)を持つ二足歩行のライオン、メラメライオンがマイク先生に取り憑いていた。
『授業中だから取り憑かないでー。』
小声で言うが端と端で離れた私とメラメライオン。聞こえるはずもなく、暫く取り憑かれたマイク先生の授業になってしまった。
そんな何気ない午前を終わらせ、いよいよ午後の授業となった。
待ちに望んでいたヒーロー基礎学だ。
「わーたーしーがーー!!
普通にドアから来た!!!」
講師のオールマイトが教室に入って来た。
No.1ヒーローの登場に、生徒達はザワザワと興奮する。
「オールマイトだ…!すげぇや本当に教師やってるんだな…!」
「銀時代(シルバーエイジ)のコスチュームだ!」
「画風違い過ぎて鳥肌が…!」
『わぁ!オールマイトだよ!ジバニャン起きて!』
机の上に置かれたクッションの上に寝ていたジバニャンを揺さぶる。
「ヒーロー基礎学!
ヒーローの素地を作るため様々な訓練を行う課目だ!」
ヒーロー基礎学は最も単位数が多いらしい。
早速だがとオールマイトが突き出した本日の内容。
___戦闘訓練だ。
戦闘訓練という内容に、興奮する者、緊張する者、焦る者、様々だった。
「そしてそいつに伴ってこちら!」
オールマイトが手元のリモコンのボタン押す。すると壁から棚が飛び出す。
そこには1から21までの番号が印されたケースがあった。
「入学前に送ってもらった"個性届"と"要望"に沿ってあつらえた…戦闘服(コスチューム)!!」
コスチューム、その単語に生徒達は顔を高揚とさせる。
「着替えたら順次グラウンド・βに集合だよ。」
オールマイトはそう言い残し、一足先に集合場所に行ってしまった。