妖怪ヒーローアカデミア
□30話
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結果はいっくんが3票、百ちゃんが2票、その他15人が1票だった。
私にも1票入っていて驚いた。誰が入れたのだろう?
私が誰に入れたかというと、個性把握テストで冷静な判断が出来たり、戦闘訓練ので完璧な評価を話せた百ちゃんだ。
いっくんが学級委員長になって、百ちゃんが学級副委員長になった。
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お昼になり、いっくんとお茶子ちゃん、飯田くんと一緒に食堂に向かった。
クックヒーローのランチラッシュの料理は美味しいと評判。
券売機で券を買って、カウンターで出して受け取る形になっている。
券売機でボタンを押そうとしたのだが、ウィスパーに止められた。
「あーた、昨日もサンドイッチ食べたでしょう…。」
「今日はパンはダメだよ。
和食定食でいいよね。」
サンドイッチを押そうとしたのに、フゥ2が定食のボタンを押した。
実はヒーローになると決めてから、フゥ2は食に厳しくなった。
私はパンが好きなのだが、栄養的にお米を積極的に採るように言われている。
2日連続で食べさせてくれることは絶対にない。
そういえばそうだった…。と落ち込みながら和食定食と書かれた券と、もう一枚の券を持ってカウンターに向かう。
料理が運ばれてきて、既に座って待っていたいっくんの隣に座る。
「えっと…それも食べるの?」
いっくんが私のお盆に乗っている物を指差す。
『私じゃなくてジバニャン達がね。
昨日食べたいって言ったから、お母さんからお小遣い貰ったの。』
ジバニャン達は長いスプーンを持って、ジャンボチョコレートパフェの前を陣取る。
私達も食べ始めた。
「うわー、気が付くとパフェが消えてるね…。」
「スプーンは見えないし、掬ってるのも見えないから消えてるように見えるんだ。
僕達は慣れちゃったけど、初めて見ると異様だよね。」
私から見たら普通に食べているのだが、見えない人にはパフェが消えていくようになっているのか…。
話はジバニャン達の事からホームルームの学級委員決めになっていた。
「いざ委員長やるとなると務まるか不安だよ…。」
「ツトマル。」
『そうだよ!いっくん頑張れ!』
飯田君もカレーライスを口にしながら大丈夫さ。と勇気付ける。
「緑谷くんのここぞという時の胆力や判断力は“多”をけん引する。
だから君に投票したのだ。」