妖怪ヒーローアカデミア

□32話
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「13号に…イレイザーヘッドですか…。
先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…。」


「どこだよ…。
せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ…。
オールマイト…平和の象徴…。
いないなんて…。

子供を殺せば来るのかな?」


ヒーロー基礎学で救助訓練をするはずだった。
しかし私達の前に突如現れた"敵"によって訓練ではなく実戦となってしまった。



「敵ンン!?バカだろ!?」

「ヒーローの学校に乗り込んでくるなんてアホすぎるぞ!」

そうだ。ヒーローが集まる場所に態々敵からやってくるなど愚の骨頂だ。
しかしここが学校といっても校舎からバスで移動しなければならないくらい遠い。

「先生!侵入者用センサーは!」

「もちろんありますが…!」

「現れたのはここだけか、学校全体か。
どちらにせよ、それが反応しないなら敵側にその手のものを妨害する”個性”の持ち主がいるということ。
校舎と離れた隔離空間、そこに少人数(クラス)が入る時間割…バカだがアホじゃねぇ。
これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ。」

轟くんが"敵"を睨み付けながら上鳴くんに説明する。

「13号避難開始!学校に電話試せ!
センサーの対策も頭にある敵だ。
電波系の個性が妨害している可能性もある。
上鳴、お前も個性で連絡試せ。」

上鳴くんは短く返事をして通信を試みるが、遮断されているようで繋がらない。

相澤先生一人で"敵"を相手にする。
個性の抹消を使い相手の個性を消して、ただの戦闘服の飾りだと思っていた束縛布で弱体した敵を倒す。
プロのヒーローだけあって強かった。

私も13号先生の背後でここを打破出来るものを考える。

狙いが私達なら直接戦わない方がいい。
校舎にいるヒーロー達に連絡を取って応戦してもらうのが一番。
だけど通信する術を失われてるんだ…。
通信が出来ないなら直接言いに行けばいいんだ。

そう考えてうんがい鏡のメダルを取り出す。

『私の友達、出てきてうんがい鏡!妖怪メダル、セット・オン!』

「圏外です。電波の届く所でもう一度通信してください。」

光も出ずに妖怪ウォッチから機械的な声が発せられた。

「そんな!妖怪ウォッチまで繋がらないなんて!
私達お仕舞いです!!」

『これじゃ友達が呼べない…っ!』
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