妖怪ヒーローアカデミア
□36話
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体育祭まで残り1週間となった。
ホームルームが終わり、皆と更衣室に行こうとしたら相澤先生に呼ばれた。
「今日も演習場使うからまだ帰らないよな?
校長がお呼びだ。」
『根津、先生がですか?』
また敬称を忘れそうになり相澤先生に睨まれた。
「体育祭について色々話し合いたいんだそうだ。
校長を待たせるとそれだけ話が長くなるぞ。」
あいつら(女子)には俺が言っておく。と背中を押されて教室を追い出された。
「いつも急ですね〜。」
「校長だから忙しいんじゃない?」
目をパチクリさせて呆然としていたが、いつまでもここにいるわけにはいかないと足を進めた。
雄英高校は主に4つの校舎で出来ていて、私は教室棟から職員棟に移動した。
校長室をノックするとすぐに扉が開いた。
「やあやあ待っていたよ。
お茶とお菓子を用意したから遠慮せずに食べておくれよ!」
対面されたソファーに座る。
根津は私とフゥ2達全員にお茶…ではなくオレンジジュースを出してくれた。
今からお茶会が始まるのかなと思った。
根津も向かい側に座り、小さい手(前足?)で器用にお茶を飲む。
「もうすぐ体育祭だよね。それで体育祭で君に色々と制限を掛けようと思うんだ。」
私の個性は霊視のみで、妖怪を操る事ではない。
しかしそれでは無個性と変わらなくなってしまうではないかと危惧し、根津は妖怪について色々と制限しようとした。
「君は戦闘服(コスチューム)の時以外だと妖怪メダルを使う数の制限が掛かってしまうと言っていたね。」
中学の時、根津が学校に来た時に話していた。
『ずっと図鑑を持っているわけにもいかないから、普段は6枚持ち歩いているよ。
一度に召喚出来る妖怪も6体までだからね。』
「うん。だから君が体育祭で持っていていいメダルは6枚までにしよう。体育祭の間はそれ以外のメダルはダメだよ。」
「ええ!?不利じゃない!?」
「だけどそこにいるフゥ2くん、ジバニャンくん、ウィスパーくんのメダルは持っていなくとも参加OKにしてあげるよ。」
「な、なんだ。それならよかった。」
ずっと観覧席で応援だけにならなくて良かったと安心するフゥ2。
「ま、君達がいてもいなくても意味ないからなんだけどね!」
ヒーロー基礎学の講師であるオールマイトから授業中の事を聞いたらしい。
ジバニャンはサボり癖が酷い、フゥ2は若干の弱らせしか出来ない、ウィスパーに至っては何故いるのかわからないと愚痴を言っていたよ。と根津に聞かされた。
それを聞いた三人は憤慨していた。