妖怪ヒーローアカデミア

□37話
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1週間は早いもので、遂に体育祭当日となった。


私達は1年A組の控え室に集まっていた。

「皆準備は出来てるか!?
もうじき入場だ!!」

飯田くんの点呼があるなか、三奈ちゃんは少し項垂れたように呟く。

「コスチューム着たかったなー。」

「公平を期す為着用不可なんだよ。」

戦闘服は個性を100%引き出しデメリットも控えさせる服なので、戦闘服がないサポート科や経営科などに不利になってしまうため使用禁止となっている。

峰田君は緊張して手に"人"という文字を書いていた。

『いっくん頑張ろうね!』

「うん。」

「緑谷。」

「轟くん……何?」

1年A組の控え室に、轟くんの声が響く。

「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う。」

「へ!?うっ うん…。」

轟くんどうしたんだろ?
不思議になりながらいっくんの後ろから轟くんを見る。

「おまえ、オールマイトに目ぇかけられてるよな。」

「!!」

『そうだった?』

ウィスパー達に聞くが、ウィスパーとジバニャンは首を傾げていた。
フゥ2はまぁちょっと、多分だけどあるかも…。と言葉を濁した。

「別にそこ詮索するつもりはねえが……おまえには勝つぞ。」

轟くんはいっくんを睨み付けた。それぐらい真剣なんだと伝わってきて、私も頑張らなくてはと再三思った。


喧嘩だと思った切島くんが轟くんを止めたら、閉じてたいっくんの口が開いた。

「轟くんが何を僕に勝つって言ってんのか…は、わからないけど…。
そりゃ君の方が上だよ…。

実力なんて大半の人に敵わないと思う。客観的に見ても。」

「緑谷もそーゆーネガティブな事言わねぇ方が…。」

「でも…!!
皆…他の科の人も本気でトップを狙ってるんだ。
僕だって…遅れを取るわけにはいかないんだ。
僕も本気で獲りに行く!!」

いっくんの目も真剣だった。
皆勝つために今日を迎えているんだ。




──────




<<───群がれマスメディア!
今年もお前らが大好きな、高校生達の青春暴れ馬…雄英体育祭が始まディエビバディアァユゥレディ!?>>
雄英体育祭の会場となるステージの盛り上がりは、控え室にいる生徒達にも聞こえる程の熱狂ぶりだった。

<<雄英体育祭!!ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!
どうせ、てめーらアレだろ、こいつらだろ!?
"敵"の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!>>

それでも目の奥に燃え上がるのは、戦おうとする闘志だった。


『ヒーロー科!!一年!! ――――A組だろぉお!?』
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