妖怪ヒーローアカデミア

□46話
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かっちゃんと切島くんの戦いはかっちゃんの勝利となって終わり、私はまた控え室へと連れていかれた。

ウィスパーが撮ってくれた動画を観ていたのだが、お茶子ちゃんが上空に瓦礫を沢山浮かばせて一気に落とし、それをかっちゃんが大爆発をさせることで防いだところまでしか映っていなかった。
しかも映っている部分もウィスパーの声がうるさく、画面もブレまくっていた。

「──…ほんっと、役に立たない。」

「子供の方が綺麗に録れるニャンよ。」

「ブレは私のせいだとしても、爆破の後の故障は私のせいじゃないでしょー!」

確かにかっちゃんの個性でカメラの録画部分が壊れてしまったのだからウィスパーのせいではないだろう。

「壊れてるのにも気付かずにさっきの試合も録っていたんだからポンコツでしょ。」

フゥ2は仕方ない…とどこからかポップな形をしたテレビを取り出す。
この形は妖魔界で生産されているテレビだ。

「こんなこともあろうかと妖魔界でも放送されている実況放送を録画しておいたんだよね。」

『おお!』

勿論人間界の実況放送も録画してあるよ!と自慢気に話すフゥ2に拍手を送る。

倍速でだが見ていると、かっちゃんは結構個性を使っていた。
特にお茶子ちゃんとの最大級の爆破はかっちゃんの腕にも負担が掛かっているのが見える。

『今は腕が弱点かな。リカバリーガールに治してもらったとしても体力は削られてるはず。』

私は友達の力を使って戦いをする。だがかっちゃんといっくんは幼馴染みだし仲がいいので友達の事もよく知っている。
妖怪の情報を多く持っている二人は私の脅威となる。

その為にかっちゃんといっくんとのタイマン試合だけは事前に作戦を練って友達の皆と会議までした。
いっくんとの試合はなかったが、かっちゃんとこれから戦うのだ。
少しでも勝てる要素を探す。

それと、フユニャン…じゃなくてデカニャンとの協力もしてみたい。

『作戦では召喚する為に隙を作るのにジバニャンを行かせるつもりだったけどかっちゃんの個性もあるし心配だったの。
せっかくデカニャンもいるからちょっと作戦を変えてみたいんだけどいいかな。』

「オレっちじゃニャいニャン?」

『うん。ほんの少し時間を稼げばいいんだから安全な方を選びたいな。
試合始まってかっちゃんに向かって何か投げるからデカニャンの力でバッカでかくしてくれないかな?』

「いいでふよ。」

どんどん大きくなっている気がするデカニャンが私の腕の中で頷く。

「もうすぐ前の試合も終わるはずだね。」

『うん、いこう!』

「「「おお!」」」
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