妖怪ヒーローアカデミア2

□56話
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うんがい鏡をくぐると、保須市の駅前に出た。
駅前は騒然として人が一方方向に走っている。

「何かあったんでしょうか。」

『皆逃げてる……。
"敵"がいるんだ。いっくんの方に行く前に片付けるよ!』

ウィスパーで空を飛んで人の波とは逆に進む。
曇天の空が唸りをあげているかのような色をしていた。

「あそこに暴れてる奴がいるニャン!」

「あれって脳無!?何でこんなところに…っ!」

USJに現れて相澤先生を痛みつけた"敵"だった。オールマイトが倒したと聞いていたが生きていたようだ。

『私の友達、出てきてデビビル!妖怪メダル、セット・オン!』

虹色の光が妖怪ウォッチから発せられ、悪魔のような格好をしたデビビルが出てきた。

脳無の姿にビビるデビビルに、取り憑くようなんとか説得してやってもらった。

私達はデビビルにその場を任せていっくんの下に向かう。


フゥ2の案内のもと、高いビルとビルの間を探すとそこにはいっくんを含め5つの人影があった。
轟くんと向かいあっている包帯だらけの人、倒れている飯田くんともう一人。
轟くんと向かいあっている人が"敵"だと察した。
その人は顔や腕に包帯を巻いて、刃こぼれした日本刀を持っている。

"敵"らしき人物は持っていたサバイバルナイフを投げる。
避けた轟くんの戦闘服を掴み顔を近付けたが、轟くんは左側から炎を放出してなんとか防いだ。
離れた隙に"敵"らしき人物と自分の間に大きな氷の壁を張る。

「己より素早い相手に対し自ら視界を遮る…愚策だ。」

「そりゃどうかな。」

轟くんの左腕にナイフが刺さった。
しかしそのまま標的を倒れていた人物に変えた。

『ムリカベ!あの人を守らないで!!』

ムリカベを召喚して、"敵"らしき人物と倒れている人物の間にムリカベを配置する。

「!!」

そこに何かあるとは他人にはわからない。
ムリカベに当たった"敵"らしき人物は跳ね返り体制を崩す。

「!!
避けて!!」

そこへいっくんが"敵"らしき人物の首巻きを掴み遠くへ投げる。

『大丈夫ですか!?』

「霊和ちゃん!」

「妖見…!」

私は倒れている人物に駆け寄りケガを見る。結構深手を負っており、動けないようだ。飯田くんも動けないみたいだがそれは"敵"の個性が他人の血液の摂取による拘束だといっくんが気付いた。
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