妖怪ヒーローアカデミア2
□67話
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お金ナイダーの顎にぶら下がったのはバクロ婆。
バクロ婆の身長は小さいが、顎にぶら下がる為の腕がとても長く身長ほどの長さがある。
顎にぶら下がる事でその相手に何でも本当の事を暴露してしまう取り憑きが出来る。
『もう一度聞くよ。
最近この近くで起きた事件の事で何か知らないかな?』
「っっ……あれはアイツらが!オレは悪くないんだ!」
口を閉ざそうとする仕草を見せるがバクロ婆には勝てなく語り始める。
「──…オレは人間の頃ヒーローとして活躍していたんだー。主に災害救助や"敵"出没時の避難誘導と救助。
それはそれは一般市民から誉め称えられたんだー!」
「うそっ!ヒーローだったの!?
なんて言うヒーロー!?」
いっくん同様ヒーローが好きなフゥ2の目が輝く。
「そんなんどうでも…っ、…ギャツビーとして活動してたんだー。」
「ギャツビー!?知ってるよ!
瞬発力に特化してて持続力があればオールマイトに並ぶんじゃないかって云われていたヒーローだよね!」
「持続力がなくて悪かったな!」
「いきなりキレた!?」
「そんなつもりで言ったんじゃなかったんだけど…。」
どうやらお金ナイダーにとって禁句の言葉を言ってしまったみたいで、フゥ2は申し訳ないと謝った。
「あ、そうだよ!
霊和ちゃんのお父さんが持っていた写真の顔ってギャツビーだよ!
だから見たことある顔だったんだ!」
『それって…。』
つまりは事件の被害者はギャツビーで、目の前にいるお金ナイダーということになる。
「ヒーローになった始めの頃は人の為に働いてた。
オレの個性でも人の役に立つんだと嬉しかったんだー!」
ジャツビーの個性は"瞬発力"で、全体の筋肉と勢いを使えば女性でも重たい物を持ち上げられる力を更に強くした感じの個性だった。
「だけど他人から讃えられ、お金もがっぽり入ってきた事に浮かれたんだー…。
いつしか他人の為じゃなく、自分の自己欲求の為にヒーロー活動をしてはお金を貯め、夜の街に繰り出て女を抱いて…。豪遊することの快楽を覚えたオレは段々遊ぶ量が増えていった。
いつかお金がなくなるのは当然だー…。
オレはいつしか借金をするようになって、ついに反社会勢力に借りるまでになった。」
「"敵"に借りたんですか。」
「"敵"って言うんかなー?
昔からいるだろー。ヤクザと言われる組織が。」
「ヤクザ!?あんな法外なところからお金を借りちゃったの!?」
昔から反社会組織として名高いグループで、口に出せないようなことをしてお金を稼いでいるところだ。