妖怪ヒーローアカデミア2

□73話
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皆で決めた集合場所へ向かっていると、バッグが震えていて中身を取り出すと携帯が入っていた。携帯はバイブレーションを鳴らし止まないので電話だと知った。
バッグに入れた覚えはないがウィスパーかフゥ2が入れたんだろうなと考えながら通話にすると切島くんからだった。

<<もう着替えたか?それか集合場所着いちまったか?>>

『もう部屋出て向かってる途中だよ。何かあったの?』

<<それがよぉ爆豪のヤツがパーティー行かねぇってベッドから動かねーんだ。
妖見からなんとかしてパーティーに参加するよう説得してくんね?>>

招待された身なのに何処でも自由奔放だな〜…。

電話越しでもかっちゃんの怒鳴る声が聞こえる。
行くと返事し、宿泊部屋の番号を教えてもらいかっちゃんの部屋に向かった。





かっちゃんの部屋まで着き、ノックをするとすぐに切島くんが扉を開けてくれた。

「わざわざすまねぇな…と、え!?妖見だよな!?」

『うん?そうだよ。
かっちゃん着替えられた?』

「あ、あぁ…。爆豪なら今着替えてる…。」

『そうなの?私の説得必要なかったね〜。』

切島くんの言葉でかっちゃんが動くということは、かっちゃんが切島くんを信頼してるんだと思う。かっちゃんのそれに嬉しくなって口角が上がる。

「(妖見がドレス着て来るっつっただけなんだけどな……綺麗。)」

弱冠固まっている切島くんに部屋に上げてもらい寝室に行くと、既に着替え終わったかっちゃんがいた。
かっちゃんの金髪に赤色のシャツが映えている。

『わぁ!かっちゃん似合ってる!格好いいよ!』

「っ!?………ったりまえだろボケ…。」

かっちゃんは目を見開いた後、キョロキョロと目を忙しなく移動させてそっぽを向いてしまった。

「肝心なところで言わなくてどうするんだよ!」

「言わせなくてよいのでは?霊和ちゃんにボケとか言う口の悪さですよ。」

「むしろ塞いだ方がいいニャン。」

フゥ2がかっちゃんを殴ったり足か尻尾あたりで蹴っている。

『かっちゃんが行く気になってくれてよかった!
準備終わったなら早く行こう?皆待ってるよ。』

「おぉ…。」

覇気のない返事をして部屋を出ていくかっちゃん。
切島くんも落ち着かない顔で行こうと言ってくれた。
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