妖怪ヒーローアカデミア2
□75話
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メリッサさんとフゥ2達が行ったのを見送り雷オトンと合体すると、敵の壁が消えて頭上から何本もの柱が迫ってくる。
雷雲を放って雷を落とすと金属は電気を通す。しかしキョリが長いからなのか"敵"の下までは通らなく放電してしまう。
「霊和ちゃん左でうぃすっぐ!!?」
『ウィスパーっ!』
怒涛の攻めに、"敵"に一撃を喰らわせられない。それどころか危険を知らせてくれたウィスパーが金属に押し潰されてしまった。
ウィスパーに意識を向けて隙ができてしまい、足をかすり態勢を崩され鳩尾を強打した。
息が出来なく身体を丸めて硬直させる私に"敵"は頭を狙って蹴り、後ろにいたデヴィットさんを担ぎ上げた。
『ま…、て。』
視点が定まらないしお父さんを犠牲にしたデヴィットさん許せるわけではないが、それでも"敵"に連れてかれる訳にはいかない。
思い通りにならない手を伸ばし"敵"の足を掴む。
「面倒臭ぇなぁ。」
次には腕に激痛が走る。
腕を撃たれたのだ。
『うぁ゙ああ゙ぁっ』
余りの痛みに手を離してしまう。
そのまま"敵"はデヴィットさんを担いで手下と去ってしまった。
悔しさや痛みに耐えていると、脱出してきたウィスパーは真っ青な顔をして飛んできた。
「そんな!そんな!私が不甲斐ないばかりにー!
霊和ちゃん、出久くん意識はありますか!?」
『う、ん。
ウィスパー妖怪ウォッチ出して。』
「良かった!かしこまりました!」
メダルを外し地面に落ちたバッグから聖オカンのメダルを取り出す。
『わ、たしの友達…出てきて聖オカン…!妖怪メダルっ、セットオン。』
体育祭の時に迷子になっていたりゅーくんと一緒に見に来ていた聖オカンだ。
「どうしたのアンタ!
まあまあ大変な事になってるわね…。」
私に妖術を掛けようとしていた聖オカンを止めていっくんを先に回復するように指示する。
聖オカンは迷ったが渋々ながらもいっくんの方に飛んで行き、私は鈍い動きで起き上がって、首からスカートまでを覆っている薄い布を応急用の包帯にした。