妖怪ヒーローアカデミア2

□88話
2ページ/4ページ

途中、しゃれこ婦人のドレス屋と花子さんの洋服屋の競争に巻き込まれ両方の服の着せ替えに付き合い、メラメライオンの勧誘にあい温泉施設を案内すると言われたが後で来ると断った。

道を渡る為に横断歩道の手前で待っていると、また高速で何かが横切っていた。

真っ直ぐな道を端から端まで歩いてきただけなのにそれだけで1時間半掛かった。地下鉄に直結しているばっかでかい豪華な門を潜り、一つの島だと思うような山に造られた中華風な建物が聳え立っていた。此処がエンマ大王に逢える閻魔宮殿らしい。
入ろうとすると、扉の前に立つ赤鬼と青鬼に阻まれる。

「アポはとっているか?」

「これでいい?」

フゥ2が懐から紙を出して赤鬼に見せる。私も横から覗くと、エンマ大王らしき直筆で閻魔宮殿許可証と書いてあった。どうやら数日前に貰った手紙と一緒にあったみたいだ。
赤鬼と青鬼は扉の前から退き、私達は宮殿内へと入った。

半円球状の建物の天井は物凄く高く、赤と金色で統一されておりきらびやかだった。長い廊下や50段くらいありそうな階段を登って、建物の中心地に鎮座されている鏡の前に着く。

「此処からエンマ大王の所に行けるよ。」

この鏡は各地に移動することのあるエンマ大王に会えるようにするために直接行けるようにした鏡らしい。エンマ大王専用のうんがい鏡みたいだ。
鏡に入り、一瞬目の前が真っ白になる。そして白が明けた先には中華を基準とした豪華な執務室にいた。部屋の奥に書類を睨み付けているエンマ大王と、その横に資料を眺めているぬらりひょんが立っていた。
私達が来たことをすぐに察知したエンマ大王が書類から目を離し、笑顔で迎えてくれる。

「よう霊和じゃねえか!よく来たな!」

『こんにちは、招待ありがとう。
それとフゥ2達と離ればなれにならないようにしてくれてありがと。』

「それは俺が感謝されることじゃない。お前らが頑張って妖怪ウォッチCを取り戻してくれたからだぜ。」

本来ならば全て消されているはずの妖怪ウォッチを認知していたにも関わらず消さないでいてくれたのだ。そのお陰で今の私がいるのだから感謝したくなるのは当然だ。

エンマ大王に頭をぐしゃぐしゃに撫でられ髪がボサボサになってしまう。咳払いしたぬらりひょんに行儀が悪いと止められていた。

「今日はうんがい鏡で妖魔界に来たんだろ?霊和が移動しやすいように、妖魔界のうんがい鏡通路を全て開けたから自由に使ってくれよな。」

『そんなことまで!?何から何までありがとー!』

うんがい鏡は、うんがい鏡と違う場所にいるうんがい鏡までワープ出来るようになっているが、一度会わないと開通されない仕組みとなっている。なので一度はその場所に自分の足で行かなくてはならない。エンマ大王はその手間を省いてくれたのだ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ