妖怪ヒーローアカデミア2
□96話
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試合開始してすぐに私達は囲まれた。
ボールが雨のように広範囲から放たれ、私達は個性を使ってボールに当たらないようにする。
「予想通りの展開だね。
……あとこっちも。」
避ける私の隣では全てのボールに当たってるんじゃないかってくらいボコボコにされたウィスパーがいる。まだ開始30秒もしていないのにこの有り様だ。
誰かに当たりそうになると他の人が守り、攻撃派とサポート派で協力する。
傑物高校の握手をしてきた人が地面を隆起させて地震を起こした。私はフゥ2とウィスパーに掴まれることで回避する。
隆起した地面は小山程上がり余儀なく移動させられた。
『地形変えちゃった。セメントス先生みたい。』
「陰増やして何してんだか。背後狙ってんのかな?」
『余り合理的じゃないけど…。』
「霊和ちゃんあそこ見てください!」
ウィスパーの向いている方で竜巻が起き、大量のボールが一ヶ所に集まるのが見える。
上空に集まったボールが弾丸の如く降り注いだ。
直後アナウンスで一人目の合格者と大量の脱落者が出たと発表される。
「うわすごっ。風で集めたボールを風で吹き飛ばしたんだ。
何人もターゲットに当ててるってことはコントロールも相当だね。」
『数も相当減らしてる。仲間の為にも、って事だね。』
他人を感心してばかりいられないので辺りを見回すが知り合いが一人も見えない。皆散り散りにされたみたいだ。
協力云々を説いてた身としては誰かと合流したい。
着地して刹那にボールが飛んでくる。
『ボールの無駄遣いはダメだよ。』
軽く避けて後ろにいた人にボールはぶつかった。
「ちっ
外したか。」
「おい、こいつ雄英だ。
しかもオールマイトとの。」
「いいね。あんたを倒しゃ俺達の箔が付く。」
3人の男が個性を使って体制を崩そうとしてくる。
目の前の3人の攻撃は、強化合宿でやり合った"敵"連合の攻撃とは比べものにならないくらい遅く感じた。
ここで2人当てるのもいいと思ったが、A組と合流したいので早々に離脱する。
岩陰を伝いながら移動するが出会うのは知らない顔しかいない。
アナウンスで50人を切ったと発表され合流するのは諦めた。
『少しでも皆の助けになるようにしよ。』
「どうすんの?」