狩人×OP
□6.訪問=器物損害
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扉の向こう側では、どうやらオークションが始まったようで歓声がここまで聞こえてきた。
次々と檻から人が出て行く中いつ自分が呼ばれるかも分からない状況下でもアルカは気にせずケイミーに話かけている。
かなりの図太い神経の持ち主らしい。
ケイミーと話しているとアルカとケイミーに近づく影が数人。
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事故など何もなかったかのようにことを進めるディスコの後ろに今回最後の商品が発表されようとしていた。
『ーーしかし皆様っ!!これからご紹介させて頂きます商品は、こんなトラブル一瞬で吹き飛ばしてしまう程のーーぉ』
『超ーーぉ目玉商品っ!!そして、今日は先程のお詫びの印に特別にもう一点サービスでお付けしております!!』
男の後ろのカーテンに照明が差し、影が照明により映り形作る。
一人は子供でもう一人はここに来た誰もが欲しがっていたモノだ。
『魚人島からやってきた【人魚】のぉーケイミー!!!』
人魚の登場に誰もがざわつくと同時に歓声がそこかしこから上がる。
そして、と男の話はこれで終わりでは無かった。
『そして、サービスには、何でも【願い】を叶えると言われている少女のアルカです。因みにこれは目撃者が居ますので本当ですよ!!』
これには誰もがざわめき、目を見張り少女を沢山の視線が刺さるが、少女アルカはあっけらかんとしていて対して気にしていないらしく、声が届かないのにケイミーに話掛けていた。
これには流石のベテランの司会、ディスコも笑顔だが何度目か分からない苛立ちで怒鳴りつけてしまいそうになるがそこはベテラン。
何とかそれを抑える。
だが、観客よりそれに驚いている人物達が居た。
先程来た麦わらの一味である。
「ちょっと!!どういうこと!!?何でアルカちゃんが居るの!!」
「兄貴は一体何してんだ……」
「どうするんだ、これだと値段もあがんじゃねぇーのか?」
「アルカ普通にケイミーに話掛けてるぞ……」
「それより何でバレてるんでしょうか?」
「にゅー…きっとあの後誰かに見られて、話に色々尾が付いて最終的に願いを叶える子供とか何とか言ってるだけだと思うぞ」
「じゃあ完全にはバレてないってことか?」
「半々だろうな…」
上から順にナミ、サンジ、フランキー、ブルック、ハチ、ウソップ、パッパグがそれぞれの感想を言う。
アルカの神経の図太さに再度感服させられた一味。
「今はそんな事どうでも良いのよ!兎に角ケイミーもアルカちゃんも助けなきゃ!!!」
「助ける人数が一人増えた所で変わらねぇ。どっちも助けりゃ良い話だ」
ナミとフランキーに皆頷く。