狩人×OP

□2.釣り上げた二人は異世界人でした。
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夢を見たーーーー。





それは、とても見覚えのある、
というよりつい最近まで自分がいた部屋なので当たり前なのだが。
その部屋では沢山の人形に囲まれた自分がいた。
しかし、部屋には自分意外誰もいないない。





夢を見たーーーー。





つい最近の事なのに随分昔の事のように思う。



自分意外誰も居ない部屋で
ずっと、ずっと、ずっと何年間も未だに訪れる気配がない彼の事を、自分は今日は来てくれるんじゃないかと信じて待っていた。





彼が会いに来るのをーーーー 。





「んん ……夢?」


久々にアルカは夢を見た。
あの部屋にいた頃の夢。

辺りを見渡していると、あることに気が付いた。




森の中を兄、キルアと歩いていたはずが何故か自分達はベッドに寝かされていた。

横を見ると珍しくキルアが熟睡していた。


これは、本当に珍しいと思った。



「起きたみたいだな。痛いとこは無いか?」


声のした方を見て、アルカは大きな目を見開いて数秒固まった後、目を輝かせてしゃべる動物、もといチョッパーに話かける。


「凄い!タヌキがしゃべってる。」

「オレはトナカイだ!!」


その動物は即座に否定した。
しかし、アルカにとってそのことはどおでもよかった。

そう、問題なのは、

 
「タヌキさん、ここはどこ?」

「だから、オレはトナカイだ!」


訂正しても直さない子供に少し涙目になっている。



「ここは船の中よ。」


今度はまた別の所から声が聞こえ、そちらの方を見るとオレンジの髪をした女性があらわれた。
トナカイさん(らしい)の他に誰も居ないので声の主は彼女だと分かった。


「まぁ、色々あって貴方達が海で溺れてたのを偶々うちの船長が釣り上げたのよ。」

「海に……?」

「そうよ。」


子供はよく分かっていないのか、返事は曖昧である。


「ところでお姉さん誰?」

「あぁ、自己紹介がまだだったわね。私はナミ、で隣に居るのがチョッパー、宜しくね。貴方の名前は?」

「私はアルカ!それから今はまだ寝てるけどこちっは私のお兄ちゃんでキルアって言うの!」


アルカと言うらしい子供は元気良く自己紹介をした。
自己紹介を終えるとナミは早速本題に入った。


「アルカちゃんって言うのね。ところでアルカちゃんは何で海で溺れてたの?」

「海に?それはないよ!」

「え、どうして?」

「だってアルカとお兄ちゃん森の中歩いてたんだよ。」

「「森!?」」


この発言にはナミだけじゃなくチョッパーも驚いた。


アルカが嘘ついていないのは目を見れば分かる、だがそれは有り得ない。

何故なら、海しかないのは当たり前だが、森なんてものはどこを見渡しても無く海で囲まれているからだ。

なら一体どういうことなのだろうか。
もっと詳しい話を聞くには、やはりアルカの隣で眠っているアルカの兄ーーキルアにもっと詳しく事の詳細を聞く必要がありそうだ。
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