狩人×OP

□7.追う者と逃げる者
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「天竜人とか言う奴を殴ったとかで騒ぎ起こした奴が居るとこって何番GLなの?」


馴れ馴れしい男の質問に眉をしかめるが断ると何をされるか。



考えるだけでもゾッとする。
まだ死にたくはないので渋々といったかんじで報告する。




「…1番GLです」

「ふー…ん」


聞いた本人がどうでも良さそうに答えるとイルミはこの船の甲板の一番前に行き、止まると動かなくなった。

微動だにしないイルミに不思議に思うもこれ以上関わり合いになりたくはないのでそのままほっておく。





と、そこへ黄猿がやってきイルミの隣に立つ。
他にもう一人某お伽話に出てきそうな鉞を担いだ男がやってきた。








「何か見えたのかい?」

「こんな所から何かみえるもんか?普通」



普通じゃないから怖いんだよねぇ〜…と思うも黄猿は口には出さない。




用がすんだのか後ろに立っている二人に向き直ると。


「何馬鹿にしてんの?見えるに決まってんじゃん当たり前でしょ」


当たり前のように男は言うと船降りたら自由にしていいんだよね?と尋ねるが答えを聞かずにその場を去った。







「なんだぁーあいつ…」


イルミの態度が気に入らないのか彼が去った個所を睨みつける。


「そう邪険にしなさんな。あっしは先に行ってるから」


じゃぁーねぇと砲弾に乗って目的の島、シャボンディ諸島に飛んで行った。



鉞を担いだ男ーー戦桃丸は大きく溜め息の吐き出すと、自分も降りる準備をする。












イルミの予想ではきっとキルアが居るのは1番GLだ。

何かと事件に巻き込まれやすい弟のことだから多分今回の天竜人の件も何かしら関わっているだろう。


というのがイルミの予想だ。
殆どと言っていいほど的中しているのは彼がキルアの兄だからかは定かではないが。



着いてからは一応自由にしていいとセンゴクに(無理矢理)許可を取っているのでそこは心配ないので船がシャボンディ諸島に着いたと同時に真っ先に1番GLに向かった。











「ここが1番GL……」

 

居るのは自分の探していた弟………ではなく身体がバラバラの生きた人間と銃や剣が集まった瓦礫の山。

普通の人なら顔を真っ青にするものだが生憎そんな柔な根性を持ち合わせていないイルミからしたら何これウケる(笑)としか捉えない。


「キルは………」


辺りを見回すが何処にもお目当ての人物は見当たらなかった。

弟は感が鋭いから、もしかしたら何か感じ取ってここを離れたのかもしれない。





「仕方ない……アレを使うか…」



このだだっ広い島を宛もなく探すよりアレを使った方が早く見つかる。

イルミは手に何本か針を持ってちらほら見える何人かに目掛けてそれを投げて刺す。


「こんなもんかな」


念を込めた針を刺した人間が行く末を目で追い、 不気味な笑みを浮かべていた。

笑みと言っても表情は殆ど変わっていないので長い付き合いの者にしか分からない微妙な笑みだ。
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