狩人×OP

□8.行きはよいよい帰りは
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つかみかかってきた【人】だったモノで、攻撃を軽々と避けると迷わずとどめを刺す。


相手が動かなくなったのを確認すると
って来たのでそれも者の数分で殺してしまう。






「これで最後か」



イルミはまだ来ていないようだ。

なら今のうちに逃げるにこしたことはない。

種を返し元来た道を帰ろうとした時だった。










「もう帰るの?連れないなー」


「ッ!!?」



誰も居ないと思っていたので突然聞こえてきた声に固まる。

背中をイヤな汗が伝うのを感じながらもゆっくり振り返る。




「兄貴………!?」


「やぁ、元気そうだねキル。あの時ぶりかな」




まさか兄貴に会うとは。

予想していなかったわけではないが実際会うのとはわけが違う。

緊張した面持ちでキルアは自分の目前に居る兄、イルミに恐る恐る尋ねる。



「…何で兄貴がこの世界にいんの?」

「何で?…んー何でだろ。気づいたら居たし」


気づいたらいた?どうやら自分と同じ様なかんじだったらしい。



こんな所で会うとは。

今日の運勢最悪だな。
あ、そういえば自分の星座の順位最下位だったきがする。

こんな時に当たっても嬉しくねぇー…。



「それより、キルあの時のことはもう怒ってないから一緒に帰るよ」

「は!?……帰るって、」




じゃぁ帰るかと直ぐに帰れたら今頃こんなとこいないっつぅーの!!








…とは口が裂けても言えない。

ので、ムスッとした顔で出来る限りの反抗をする。


「んなの無理だろ」

「それがさ、無理じゃないんだよね。キルがこっちに来るなら方法教えてあげる」


口ではそんな事を言うイルミだが、実際断っても無理矢理にでも誘拐……じゃなくて連れて帰るつもりでいた。







一方キルアは帰れる方法がある。
と信じられない事を言ってのけたイルミに驚いていた。

方法は知りたいが兄の所に行くというのは結果的にはゾルディック家に帰るのと同じだ。

そうなったら良いように使われるのだおちで。

しかもそれは自分だけではなくアルカもまた監禁される恐れがある。 







それだけは何が何でもさせないし、絶対させない。




キルアの答えはもう決まっていた。

元より家を抜け出した身だ今更帰る気は毛頭無い。


覚悟を決め、深く息を吸うとイルミに自分の意識をはっきり伝える。








答えはNO、だ。




返ってきた返事にこれだけはしたくなかったけど、などと嘘きわまりない事をはき仕方ないといったふうに肩をわざとらしく竦める。



「言っても聞かない子には無理矢理にでも連れて帰るしかないね」




最初からそのつもりだったクセによく言うよ。


「二度とあそこには戻らないし、絶対に帰らない……!」




そう、二度あんな所にアルカを入れたくない。


お互い相手の探り合いが続く中、最初に動き始めたのはイルミからだった。


くるであろう攻撃に備えてキルアは構える。
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