Scandalous Red 〜契約遊戯〜

□『終わらぬ悪夢』
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ーー翌日ーー



ーーシオンの寝所にてまどろみ中のシオンと童虎…。


結局あの後…シオンは今暫くこのまま童虎と共に居たいと思い……
執務の途中だったのにも関わらず小宇宙通信にてサガ同様、聖闘士最年長である射手座のアイオロスに、
シオン
(アイオロスよ…。聞こえるか?)

アイオロス
(はい、聞こえます。教皇…どうなさったのですか?)

シオン
(アイオロス、実はな…体調が優れ…んっ……ない故に執務を…はぁ….こら止めろ…。おっとすまない。執務を変わって欲しいのだ。突然すまないな…。大丈夫だろうか?)

アイオロス
(はい。大丈夫ですが…教皇…?声が変でしたが…その…お身体の具合そんなに悪いのですか?)

ーーアイオロスの言葉にシオンの隣に居た童虎が笑いを必死に堪えている。


童虎
「ははは!声が……くく…変だと…!シオンの喘ぎ声なのにのぅ?」


シオン
「…こんのエロ虎め!口を慎め!口を!」


ーーバゴッ!


シオンはそんな童虎に空手チョップを容赦無く放ち……コホンと咳払いを一つしてから、


シオン
(いや……その…何だ?ええっとな…ああ。そうだった。大丈夫だ。寝ていれば直ぐに良くなるだろう…。すまないが今日一日頼んだぞ?アイオロスよ…。)


しどろもどろになりながら、最後の方の言葉は教皇らしい威厳を何とか取り戻しながらアイオロスに今日一日執務を変わって貰う様に頼んだ。


ーー簡単に言ってしまえば、教皇たる者の癖に童虎と居たいが為に"ズル休み"をしたのだ。

ーーそう…ズル休みを。


アイオロスはまさかそんな下らない理由でシオンが執務を変わって欲しいと言って来ているとは露知らず……

アイオロス
(教皇!分かりました。このアイオロスで宜しければ喜んで執務を変わりましょう…!)


敬意と尊敬を含んだ声色でシオンへとそう受け答えたアイオロスにシオンは……


シオン
(…うっ…アイオロスよ。私は何と有能で優秀な部下に恵まれたのだろうか…?恩に切るぞ!)


とまぁ、一芝居嘘泣きをしつつアイオロスへと答えた。

アイオロスは勿論純粋、尚且つ聖闘士の鏡とも言える程の男…。


アイオロス
(教皇…!何と勿体無きお言葉…。私は決してそのお言葉忘れません…。では、教皇、後程部屋へと女官に粥を持たせますので其れ迄どうか…ゆっくりとご静養成されて下さい…。)


そうシオンへと告げた。

シオン
(ああ。ありがとう、アイオロス。では頼む…。)

アイオロス
(御意に…。では失礼します…。)


ーー小宇宙通信終了…。


シオンの隣にてシオンの小宇宙通信の最中に、色んな所に自身の所有印を付けていた童虎に、シオンは堪らずに…

「はぁ…童虎…。止めてくれ…。思わず声が出てしまっただろうが…!」

そう童虎へと呟きながら、童虎の舌の動きに身体がびくりと反応するシオン…。

「……そう申す割には……ほら、またこんなになっておるが…?シオンよ。」

そう囁き、シオンの首筋に唇を這わす童虎。


「……ん…あ……童…虎…ンッ」


童虎の囁き声とその唇の熱さにゾクリ…とするシオンの唇から甘い吐息が零れる…。


童虎はそんなシオンの姿を見て益々溢れ出る己の想いと共に甘くまた囁いた。


「シオン…今日はアイオロスに執務を変わって貰ったのだろう…?ならばまた幾らでも……出来るな?お主を抱けるの…。」

「童虎……ああ、まぁそうだ…。」

童虎の意地悪に微笑むその顔を見て頬を仄かに赤らめながらシオンはフッ…と微笑して童虎の背中へと自身の腕を絡めた…。


ーーそうして何度も絶頂を二人で迎えつつ、迎えて朝が来た。……其れが今だ。
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