フォルカスの雑学

【は】 2件

【バアル (ばある)】
ソロモン72柱のうちの1柱

カナン地域を中心に各所で崇められた嵐と慈雨の神。その名はセム語で「主」を意味する。バール、ベールの表記も。

もともとはハッドゥ(hd [haddu])またはハダド(hdd [hadad])という名で、アッカドの雷神アダドの前身でもある。この名は恐らく雷鳴の擬音と考えられる。しかしハッドゥが主神、すなわちバアルと呼ばれ崇められているうちに、その呼称が固有名詞化し、後にはもっぱらバアルと呼ばれるようになった。

本来、カナン人の高位の神だったが、その信仰は周辺に広まり、旧約聖書の列王記下などにもその名がある。また、エジプト神話にも取り入れられ同じ嵐の神のセトと同一視された。フェニキアやその植民地カルタゴの最高神バアル・ハンモンをモロクと結びつける説もある。さらにギリシアでもバアル(Βάαλ)の名で崇められた。足を前後に開き右手を挙げている独特のポーズで表されることが多い。


【バルバトス (ばるばとす)】
『ゴエティア』によるとソロモン72柱の魔神の1柱で、30の軍団を率いる序列8番の公爵。『悪魔の偽王国』によれば伯爵にして公爵である。

『大奥義書』によれば、サタナキアの支配下にあるという。『ミュンヘン降霊術手引書』においては、バルバルス(Barbarus)という名前で紹介されており、36の軍団を率いる伯爵にして公爵であるという。

トランペットを持った四人の王を従えて、灰色のマントと深紅の房がついた緑の帽子を纏った狩人の姿で現れるとされる。太陽が人馬宮にあるときに、四人の高貴な王と彼らが率いる軍隊を伴って現れるともいう。人間に化ける際は鉄兜を被ったり、弓矢を持つ鷲頭の男性の姿をとるとされる。また、ロビン・フッドの化身ともされる。

もとは力天使とも主天使ともいわれる。魔術師の財宝の隠し場所を知っていたり、動物の言葉を理解することが出来るなどの能力を有する。また、過去と未来をよく知り、友情を回復する力を持つともいう。



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