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□Summer time
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「なぁヤムライハ、相談に乗ってくれないか」
「何ですか、改まって?」

とある日の学校帰り、シンドバッドは思い詰めた顔でヤムライハに言った。



「そろそろジャーファルとヤりたいんだがどう思う」
「いっぺん滝から落ちてきてください」





Summer time






「…………という相談をしたらお前の彼女は腹パンしてきたぞ、しかもそこそこの威力で。お前も大変だなシャルルカン」
「頭っからセクハラじゃないっすか、アンタ何がしたいんだ」
「そうかぁ?男子高校生の切実な悩みだがなぁ」
「だからって何でヤムライハに相談したんですか、せめてピスティでしょ」
「だってピスティはジャーファルとはタイプが違うからなぁ」
「すみません何が言いたいんですか」
「ヤムライハはジャーファルと一緒でそういうことに積極的ではない淑女的女性だからな!!でも3ヶ月目にはヤっちゃったからその時の心境をぐぉふっ!!」



「……………という具合にあいつらに相談したのが間違いだったと反省している」
「いや、反省すべき所違いますよ?!」
「アリババ君はシャルの後輩と言えど心優しいからな!!君なら信用できるよ」
「すみません俺童貞な
んで」



「………なぁモルジアナ、君の友達はその……ホントに彼女いたことないのか」
「はぁ………残念ながら」
「君が彼女になってあげれば良いじゃないか」
どすっ
「ぐっ…………?!」
「…………それができたらとっくにそうしてます」



「…………というカミングアウトをされた。従兄弟としての心境は」
「アンタ最低ッスね」





夕方、公園のベンチでシンドバッドは伸びていた。あの後、色々な人に相談したが何故かことごとく殴られた。

「はぁ……………」

何故だ。俺は切実に悩んでいるのに。

オレンジ色の空にカラスがアホー、と鳴いていくのをぼーっと見送る。

「あ、いた。シンー!!」

と、走ってきたのは制服姿のジャーファルだった。

「もう、ずっと探してたんですから………って、シン?!ちょ、どうしたんですか、ボロ雑巾ですかアンタ!!」
「滝から落ちてくる」
「ストーップ!!」
「彼女にボロ雑巾っていわれたぁあああぁあ!!」
「皆にそう言ってくれって頼まれたんですよ。はぁ……あなた、一日中何してたんですか。皆に聞いたんですからね、シンが一日不審者だったって」
「だってぇええ………」
「はいはい、何でそん
な行動を取ったのかはみんな教えてくれませんでしたが………とにかく帰りましょう?遅くまで男子高生が公園のベンチで一人ボロボロって警察来ますから」

      
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