Light of two pairs
□二つの決意。
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何かを切り裂いたような音と、視界に入る、銀と紅。
左目についた傷から、ぽつりぽつりと滴る雫。
アラガミと、自分の間にいる、自分そっくりの顔。
綺麗な碧水晶の眼と、自分と同じ、プラチナブロンドの髪。
紅い筋が、その銀を、紅く、染める。
何故、紅に、染まっている?
何故、血が溢れている?
何故、自分を庇った?
悪いのは、私なのに。
悪いのは、お前じゃないのに。
死にたいと望んだのは私なのに。
再び、アラガミの爪が、振り下ろされる、刹那の間に
紅く染まったのは、自分でも、自分の片割れでもなく、
今まさに自身達に、爪を振り下ろそうとしていた、
アラガミだった。