江路学園へようこそ!
□寮の夜は刺激がいっぱい!
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あれからご飯を食べるどころの話しじゃなくなっちゃって、寮内のお店で食べる物を買ってみんな部屋に戻った
もちろん俺の奢りです
迷惑かけちゃったんでι
「もう、本当バカ…」
今は自分の部屋でふて寝中
この姿は見せられないなι
シャツの前はほぼ全開
裾は出してるし、スラックスもボタン開けてただ引っ掻けてるだけって感じ
だらけまくってますね、俺
疲れて面倒くさいから今だけ許して
そのままだらけモードでベットの上を転がる
──カサッ──
そしたら後ろポケットから紙っぽい音がした
ん? なんだ?
…‥あっ! 思い出したっ!
「チャラ男会計!」
俺はスラックスの後ろポケットに手を突っ込む
「あった、あった…」
見てみると──
「チャラ男会計の携番とメアドだ」
コレはお誘いと取ってもイイですよね?
「電話しーちゃお♪」
今日はチューと触るだけだったから物足りなかったんだよねぇ
俺はいそいそと電話をかける
そしたら、3コールでチャラ男会計が出た
『もしもし?』
「こんばんは、揚羽みつです」
『あぁ、こんばんはみつクン』
「えっと…キモチイイ、遊び‥しませんか?」
チャラ男会計の言いかたをマネしながら誘ってみる
『魅力的な誘いだね。今すぐにでも‥って言いたいとこだけど…』
「お取り込み中ですか?」
なんか後ろでゴソゴソ音がしてる
『まぁね。2時間後…とか、どう?』
2時間か…色々してればすぐだよね
「大丈夫です」
『良かった。なら、2時間後に35階の3号室に来てくれる?』
「35階の3号室ですね? わかりましたぁ」
『じゃあ、また後で…』
「はい、また後で」
そう言って電話を切る
う〜ん、時間までどうしよう
んー‥食後の運動にさんぽでも行こっかな
「そうと決まったらレッツゴー♪」
服を整えてから上着を着て、カードを持って部屋から出る
夜のさんぽとか好きなんですよねぇ
寮内じゃ物足りないから外まで行く
気温は春の中頃らしく少し肌寒い程度
それがいいね! 俺、暑いのちょっと苦手なんだよι
ココは緑が多いから夏でも涼しいかも
そんなコトを考えながら綺麗な空気を吸い込んで、伸びをしつつ夜空を見上げる
「うっわ、星すごい!」
そしたら、満天の星空が目の前に広がった
スッゴ! さすが街から離れた山の上だけあるね!
しかも街の喧騒とか全然聞こえなくて静か──
「‥なせ‥ださ…っ!」
「バ‥じゃ、こ‥よっ!」
「っざけ!‥アホ…か!」
だと思ったけど、全然そうじゃなかったね
まったく、騒いでるのは誰?
人が気持ちよく自然の中をさんぽしてんのに!
しかも揉めてるっぽいしさ…
ブツブツ言いながらも、なんかあってもイヤだから声のした方に歩いてく
あ、見えてきた
それで、小さい子を大きなヤツらが囲ってるのがすぐにわかった
その状況に、さすがにヤバいかなぁって思ってバレないように早足で近づいたら…
ソコにはゴツい3人組と、気の強そうな可愛い子ちゃんがいた
あれ? 可愛い子ちゃんって死語かなι
まぁ、ソレは良いとして──
「ソレって合意かなぁ? プレイとかならいいんだけどぉ」
どっちにしろ青姦はやめた方がいいと思うなぁ
するなら秋がオススメです♪
…あれ? なんか視線が痛いよ?
「なんだテメェ、邪魔すんじゃねぇよ!」
「もしかして混ざりたいのかぁ?」
「痛い目に合いたくねぇんならさっさと行け」
わぉ、お決まりのセリフって感じ
つまんない。ムシだ、ムシ
「ねぇ、合意? 違うよねぇ〜? ソイツ等より、俺の方がよくなぁい?」
つまんない3人をムシして絡まれてる子に話しかける
うわ、ホントに気が強そう
けっこう好きなんだよね、気の強そうなネコちゃんタイプ…
あ、もちろん腹黒の次にね
「どう?」
「貴方の方がいいに決まってる! こんな奴らなんか願い下げだっ!」
うん、いい返事
「名前は?」
「弥、尋や ひろ…」
「じゃあ──」
弥尋ちゃんを押さえてる男を突き飛ばした後、手を取る
小さく震えてるのが、その手から伝わってきた
「行こうか、弥尋ちゃん」
弥尋ちゃんをまっすぐ見て、優しく笑いかける
少しでも怖く無くなるといいんだけど…
「──はい」
心配してたら、手を握り返して返事してくれました。しかも微笑みつき
まさかデレた?
可愛いなぁ、もう!
俺は心の中で悶えながら歩き始める
けど──
「ちょ、待てよ!」
ジャマ男1に止められた
え、〇ムタク? 今頃ソレは流行んないよ?
というワケでぇ、そんなんムシ、ムシ
「待てっつってんだろ!」
「‥っ」
けど、止められたのをムシしてそのまま行こうとしたら、いきなりジャマ男に肩を掴まれた
いったいなぁ…
てか、弥尋ちゃんが怖がったらどうしてくれるんだよ! せっかく笑ってくれたのにぃ!
みつくん怒っちゃうよ?
「腕、離してくんないかなぁ? 俺、これから弥尋ちゃんと頑張らないといけないんでぇ…」
「はぁ? なに言ってんだよ、バカじゃねぇの?」
「大人しく帰すと思ってんのかよ」
「ウゼー」
あーもう、うるさい
ジャマ男からハエに降格しようか? あれ、ハエに失礼?
「てか、よく見ると可愛くね?」
「いや、可愛いってより綺麗じゃねぇ?」
「見る見る!」
もう、ホント──
「うるさい」
「ぐっ!」
あ、思わず足が出ちゃった
でも、ホントいい加減にしてほしいんだよね
いつまでも周りでベラベラ喋ってさぁ
みつくん怒っちゃったよ?
「すぐ側でグダグダうっせぇんだよ…」
「「「は?」」」
「…え?」
みんな固まっちゃったけどそんなの知らない
「は? じゃねぇよ。お前らなんか脇のジャマ男1、2、3じゃねぇか。勘違いしてんじゃねえよ、自分の立場考えて発言しろや!」
「「「…‥」」」
なに、ポカンってしてんの
「返事っ!」
「「「っ!」」」
「は、はい!」
「弥尋ちゃんは返事しなくていいんだよ〜」
弥尋ちゃんはジャマ男じゃなくて可愛いネコちゃんだから!
「はい…‥」
あれ、なんかキラキラした目で見られてるよ?
ちょっとイイ気分♪
「バ、バカじゃねぇの? 返事なんかするかよっ!」
「バカにすんじゃねぇ‥っ!」
「いい加減にしろっ!」
せっかくイイ気分だったのに、いきなりジャマ男たちが殴りかかってきた
はぁ…理解する頭がなかったか
「お前ら、ホント面倒くさいっ!」
そうため息を吐いて、殴りかかってきた手を避けたり受け流しながら蹴りと張り手を入れる
──ドカッ、ガッ、バシーン!──
ちなみに張り手なのは、手の力加減が苦手なせいでグーパンだと痛いからです。チキンでゴメンね?
まぁ、コイツらに拳入れたくないってのがほとんどだけど
てか、すっごいイイ音したねぇ
バシーンって──
「ぷふっ…笑える♪」
「くそっ」
「チッ…」
「お、覚えてろよっ!」
そう言ってジャマ男たちはどっかに逃げてった
去り際までお決まりなんて…笑いが止まんなくなったらどうすんだよ、まったく
でもいなくなってくれたからいっか
つづきはこちらへどうぞ。