東條学園〜恋愛騒動記〜

□恋愛騒動記3
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「別にいいだろ。俺も三姫の桜だし」
「‥え? 佐々本も三姫なのか?!」
「あぁ、俺たちって言っただろ?」
「っ‥だから言ってないのに俺が三姫の椿に指名されたの知ってたのか…ι」

こいつ、さらっと重大なこと言いやがって!

「悪い、会長から聞いてるかと…まぁ、そういうことだから諦めろ。ほら、生徒会室に行くぞ。会議に遅れる」

佐々本、もう抵抗するつもりはないからさ…
せめて俺の襟首を掴んで引きずるのは止めてくんないかなぁ?

そんなことを思いながら、俺は生徒会室まで引きずられてった。

ボタン千切れそうι

****

ぅう〜、とうとう生徒会室の前まで来ちゃったよ…
入りたくない! って言っても無理だろうけどι

──リンゴーン──

そうぐずぐず考えてたら佐々本が慣れた仕草で生徒会室のインターフォンを押した。

『はい』
「三姫桜の佐々本と、椿の藍川です」
『どうぞ』
「失礼します」

佐々本め…中まで入ってやっと襟首を離したか。
くそ〜、俺は猫や犬じゃないっつぅのっ!

「お疲れさまです。…すみません先輩方、遅れました」
「いえ、まだ始まっていないから大丈夫ですよ」

この声は鬼畜エロ会長!

ぬぁにが…まだ始まってないから大丈夫ですよ、だ!
猫かぶりやがってぇ!!

鬼畜エロ会長を‥睨んで、視線で、抹殺するっ!

そう思って顔を上げたけど次の瞬間、俺は目の前の光景にカチンと固まった。

「‥!?」

な、なんだこの美形集団!!
マンガとかなら絶対、キラキラ〜とか効果音鳴ってるよ!

しかもなんかいかにも高そうな革のソファーに座って優雅にお茶をしてるしっ!!

──ここって、本当に生徒会室か?

現実離れすげぇしすぎだろ、この光景。
現実離れしすぎて、庶民の俺は固まるしかないわ…‥

「…おい(きょう)、こいつ固まってるぞ」
「ハル、そんなに叩かないでι 藍川君、大丈夫?」

なんだ? 頬に刺激と、声が聞こえる…

あっ! 俺、固まってたι
って、いきなり目の前に儚げな雰囲気を持った綺麗な人と、野性的な感じのかっこいい人がっ!!

「あの‥藍川君…?」
「あっ、はい!」

びびった〜、トリップしてて気づかなかったι

「よかった‥急に固まるから心配したよ」
「そうだぞ? 叩いても反応がねぇから驚いた」

頬の刺激はそれか
心なしか、頬が腫れてるような…ι

き、気のせいだよなっ!

「藍川君が戻ったようなら会議を始めましょうか。皆さん、仕事用のテーブルに移動してください」

なにあいつ。優等生っぽくにっこり笑って…
本性知ってるから気持ち悪いっ!

うぅ‥せっかく鬼畜エロ会長がいるのを忘れてたのにι
まぁでも、会議なら変なこともできないだろ

「僕の席は──」

うわ、仕事用のテーブルとかいってたけどすげぇ高そうな長机だしι
しかもコの字型とか‥もしかしてオーダーメイド?

こんなの売ってるの見たことないもんな?

「藍川君、君の席はここですよ」
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