ワンダーランド

□騒がしい毎日
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何でか知らねぇが、この世界には同じ名前、同じ顔の奴が沢山居る。俺もその内の一人だ。
真ゲ竜馬
ネオゲ竜馬
姿は若干違うだけで、声や性格は同じ。それに、隼人の事も好き。
面白いっちゃ面白いけどよ。変な感じだ。

んで、朝から喧嘩は当たり前。喧嘩の理由は、朝飯。
剣児が真ゲ竜馬のデザートを奪ったらしい。俺と隼人、弁慶は呆れてため息を付いていた。
「ん野郎!俺の取りやがって!」
「っるせー!いい年扱いた大人が餓鬼相手に何言ってんだ!」
28歳と15歳だから、か。どっちが餓鬼何だろうな。
「騒ぐな竜馬」
「!真上………」
「俺のをやるから」
「お、おう」
真上って、冷静だけど、時々馬鹿だよな。特に海動絡みだと。

朝はそんな感じで始まる。んでその後はそれぞれ特訓。俺は隼人や弁慶と、甲児や鉄也と戦う。勿論肉弾戦だ。ロボットは無し!訓練する場所がねぇからってさ。本当はゲッターに乗って戦いたいんだけどよ。
あの五月蠅い真ゲ竜馬は、號や渓を連れて、剣児達と特訓。
ネオゲ竜馬達は、真上や海動と。
不動明と飛鳥了は、好きな事をしている。明がデーモンと合体したからな。研究員達も研究したいんだろ。


俺が甲児と戦っていると、早乙女の爺が来た。
「無茶はするなよ。お前達が怪我をしたら、後が無いからな」
「言われなくても分かってるさ」
俺は甲児に向かって殴り掛かった。だが、やっぱ流石だな。早い段階で避けやがった。

そして、サイレンが鳴れば皆それぞれのロボットに乗って、出動する。だが流石に全機を飛ばせる事は出来ないので、一番最初に行けた奴のみが、出動可能。でその機体は4機までと決まっている。
今日は、マジンカイザーだ。あっと、海動の方だぜ。それに俺達ゲッターロボ、一文字號が乗る真ゲッターロボに、鋼鉄ジーグだ。
「………くそ」
どっかからか、真ゲ竜馬の舌打ちとそんな声が聞こえた。若い方が有利なんじゃねぇの?って、本人には決して言えねぇな。
「行くぜ!ゲットマシン、発進!」
「行くぜ真上!」
「ああ!」
「翔!凱!いっちょ、俺達の強さを見せつけてやろうぜ!」
「調子に乗るなよ」
「はは、翔の言う通りだぜ號」
「鏡に宙さん!頼むぜ!」
「ああ、任せろ剣児」
「安心して戦おうぜ!」
台詞だけで誰だと分かってしまうのも、音声認識のせいだな。


今日のご相手は、キバ軍達。懲りねぇな、アイツ等も。だが、強敵だ。キバやガランがいねぇ。………まさか、な。
「晴明!今日こそぶっ殺してやる!」
『笑止!』
そして鬼獣が襲い掛かって来た。
「カイザー!お前は奥の二体。真ゲッターは晴明を。ジーグは俺達の援護をしろ!」
隼人の的確な命令のお陰で、いつもスムーズに敵を倒せる。


大方片付いたと思ったら、ジーグのやられる声が聞こえた。
「!?上からか!」
カイザーが気付き、上空目掛けて撃ちまくっていた。すると突然降りて来たのはキバだ。
『カイザーァァァァァアア!!!』
「………真上、俺達変なのに憑りつかれたな」
「なら、早く追い払わないとな」
………どうも二人の会話が、可笑しい気がする。キバって、マジに幽霊なんじゃねぇの?
「竜馬!デーモンだ!」
鏡の声が聞こえ、俺は後ろを振り返った。迫ってきてはいたが、真ゲがぶった切ってくれていた。
「サンキュー、號!」
「なーに、当り前さ!」
キバと戦っているカイザー、はほっておいて、俺達はデーモンだな。小さいからうぜぇ。
「ダブルゲッター!此処は俺に任せてくれ!」
「剣児?」
言われた通りに、俺と真ゲッターは一日引いた。
「鏡に宙さん!あれ行くぜ!マグネットプレッシャーだ!」
ああ、なるほど。って、関心している場合じゃねぇな。カイザーの様子は、………。俺達が油断をしていたから、鬼獣に後ろからやられた。
「だぁっ!くそ!弁慶!ゲッター3でやっちまえ!」
「おう!」
「凱!俺達もゲッター3だ!」
「了解!」
互いのゲッターが3へとチェンジして。そして残りの鬼獣を倒した。と同時にデーモンも倒したみたいだ。カイザーは………。
『くそ!覚えてろよカイザー!次あったら必ず倒すからな!』
「負け犬の遠吠えだな」
「わおーんってか?」
「………犬耳でも付けるか?海動」
「……遠慮します」
そんな二人の会話が聞こえて来た。
俺達は帰還した。


「お帰りなさい!皆さん」
俺達の前に現れたのは、明だ。コイツ、礼儀正しいよな。………原作のデビルマンじゃ無くて良かったぜ。
「………竜馬?」
「あん?どうかしたか?」
「いえ、別に」
俺はちらっと了の事を見て見た。
「………何だ?」
「お前、本当に綺麗な顔をしてるよな」
「そうか?だが俺よりも綺麗なのは明だ」
「………あっそ」
何だろう、ここ。女が僅かしかいねぇから、なのか………。あれが多い気がする。って、俺もその内の一人か。
「竜馬ー」
「甲児?」
「神司令が呼んでたぜ?」
「ああ、今行く」
ったく、俺が報告をしろってか?何で鏡や隼人とかじゃねぇんだろ………。いつも俺だ。
「竜馬、待てよ」
「真上……。何か用か?」
「ああ。お前から海動に、これを付けるように言ってくれないか?」
そう言って渡されたのは、多分犬の首輪。それに犬耳カチューシャ。………さっきの会話の続きだろうな。
「………えっと、」
「お前の言う事なら聞きそうだ」
「……………」
何だろう、飽きれて言葉もねぇ。多分こいつは本気だ。だから真上が怖い。
「あ、海動が来た」
肩をぽんっと叩かれ、頼むと言われた。アイツが素直にやると思うか?
俺は駄目事で聞いてみた。案の定殴られた。殴り返そうとしたけど、疲れてたから止めた。んで海動の野郎が、それをこの中で一番純粋と思われる甲児にやって来いって言って来たので、試しに奴に言って見たら、付けた。
「………甲児、お前、恥じらいとかねぇの?」
俺じゃ無く、海動がそう言っていた。
「慣れ、だな」
「慣れって………」
「良く神司令や神大佐にやられてるから」
………こりゃ、ダブル竜馬に報告だな。



これが、俺達の日々だぜ。
毎日疲れる。
けど、楽しいんだろうな。


















END

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