ワンダーランド

□連れ去られた仲間
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俺達は、弓教授に言われ、買い物に街の方へと来ていた。良かった、デーモンとかの気配が無いな。
「明、これとかお前に似合うんじゃないのか?」
早く頼まれていた物が買えたので、色々な店に立ち寄っていた。
「え、そうかな?」
了は俺との買い物が大好きだ。何でも、俺の色々な一面を見れるとか。俺も好きだぜ?了の色々な一面。
「おい二人共、俺達は他に行くぜ?」
「甲児。あ、けどあまり遠くには行くなよ?」
「分かってるって。行こうぜ竜馬さん」
「おう!」
沢山竜馬さんが居るけれど。ああやって一人の時は〜竜馬と言わなくて良いから楽だね。剣児と鏡は、もう居なかった。
「………明?」
「うん?」
「………いや」
どうしたんだろ、了。何か言いたそうな顔をしていたけど………。まぁ良いか。
俺と了は他の店に行こうとした時だった。突然空が暗くなって。空から何かが降りて来た。あの姿………、爆劉鬼だ。キバだ。
「!了」
俺は隣に居た了の腕を掴んで、その場から逃げた。そして降りて来た衝撃で俺の身体は宙を舞った。その時、了との手が離れてしまった。
「明!」
「了!」
慌てて掴もうとしたけれど、遅かった。爆劉鬼の腕が、了の身体を掴んだ。
「くそ!」
俺は慌ててデビルマンへと変身し、応戦しようとしたけれど。機械と悪魔じゃ格差が有り過ぎる。
『デビルマンか!お前じゃ俺の相手は無理なんだよ!』
俺は吹き飛ばされた。
「りょ、う………」
俺はそのまま倒れた。やはり、まだ完全じゃない。今の俺じゃ、無力だ………。俺が最後に見た姿は、爆劉鬼が街を破壊する姿だった。







「おい、明!」
「………剣児?」
俺はいつの間にか元の姿に戻っていて。剣児の隣には、甲児がいた。あれ、鏡と竜馬さんが居ない………。
「大丈夫か?」
「多分………。キバは?」
「了と鏡、竜馬を攫って行きやがった………!」
まさか三人も攫うとは………。何が目的だ?って、決まってるか。
「……早乙女研究所に戻ろう」
甲児がそう言ったけれど、あの剣児が聞く訳が無いな。
「ふざけんな!今から乗り込むぞ!」
俺もそう思った。今から研究所に戻ったって、もし了達に何かあったら………。
「だが、武器も何もない。このまま行っては危険だ」
「呼ぼうぜ、カイザーを。ジーグは鏡が居ねぇと無理だからさ」
「だったら他も呼べば良いだろ?ゲッターが居た方が心強い」
「まぁ、………」
で、俺が研究所に連絡をして。カイザーを出してくれるって。後こっちに来てくれるのが新ゲッターロボ。………本当は真ゲッターの方が良かったんだけどな。

そして俺は新ゲに乗って。剣児はカイザーに乗って。俺達はキバ軍のアジトを目指した。今回の任務は救出のみ。深追いしない事。










俺達がキバ軍のアジトに着いて。機体から降りて城の中に入って行って、キバの部屋に行くと、見てはいけない光景を見てしまった。
「何だよ、良い所だったのに………」
鏡が服を脱がされていた。竜馬さんと了は、何故かこの部屋には居なかった。
「てめぇ!鏡に何やってんだ!」
剣児がキバに殴りにかかる。だが避けられて腕を掴まれていた。
「なに!?」
「餓鬼は帰んな!」
剣児を放り投げて。俺は倒れた剣児の方へと駆け寄った。
「大丈夫か?!」
「俺は良いから、鏡を………」
俺が鏡の所に行こうとしたけれど、大丈夫みたいだ。甲児がキバを思いっ切り殴っていた。吹っ飛ぶキバ。そして鏡を無事保護できた。
「てめぇら………。俺を怒らせると、どうなるか………」
俺はデビルマンに変身して、キバに襲い掛かった。
「うげ、てめぇはデビルマン………!」
「了を何処へやった!」
「あいつなら、勝手にどっか行っちまったよ。あ、竜馬なら今頃………」
こいつ、そこまで言って言わない気か!俺はキバを離して、この部屋から出た。
「え、おい明!」
「………見逃してやるから、追い掛けろよ」
「………………」
「そう睨むなって!俺の敵はてめぇらじゃねぇ。カイザー、海動剣と真上遼だけって事さ」





俺は直感で地下室へと向かった。すると竜馬さんがかなり危ない状況下にあった。デーモンが竜馬さんを天井から吊るして、服を脱がせていた。………この状況を隼人さんに言ったら、色々と危ないから報告はしないつもりだ。
「!明」
「竜馬さん!」
デーモン共め………!俺はその場にいたデーモンを片っ端から倒して行った。
そして竜馬さんを救出した。
「サンキュー。マジにヤバかったぜ。もう少しであいつらに犯されるところだったからな」
「ふぅー………」
俺達は次に了を探しに向かった。


了、何処に居るんだよ………!もし、お前に何かあったら………!俺が今にも泣きそうになっていると、竜馬さんに止まれって言われた。
「あれ、了だろ?」
彼が指を指した方向を見て見ると、了らしき人物が呑気にここの図書館と思われる所で本を読んでいた。
「了………?」
「明、遅かったな」
「え、あ、何で………?」
「ちょっと借りただけさ」
えっと、全然状況が読めない。攫われて、他の二人は厭らしい行為をさせられそうだったのに、了だけ無事で、しかも呑気に本なんか読んでいて………。
「じゃ、行こうか」
了にそう言われたので、帰還するしかないと思った。

城の外に出ると、新ゲと爆劉鬼が戦っていた。
『竜馬ぁぁぁああ!!俺の嫁になれぇぇぇええ!!』
「ふざけんな!!」
そんな声が聞こえて来た。俺達は無視をして、ビックシューターが来たのでそれに乗り込んだ。そこには剣児、鏡がいた。カイザーは出て来てしまったガランと戦っている。
「剣児、無茶はするなよ」
「おうよ!じゃ、行って来るぜ竜馬、明、了!」
剣児も一緒になって戦うらしく。ビックシューターから出て行ってしまった。
「ビルドアーーップ!!」
皆音声認識、何だよね。大変そうだ。
「………なぁ了、お前どうして」
「さあ?」
………竜馬さんの前でも態度は同じ。了、絶対何かを隠している。
「(………僕の真の姿を見せたら、誰だって傍には居て欲しくないだろう。男か女かも分からない奴の傍何てさ。それに、人間じゃ無い物も嫌だろう)」
ふっと鼻で笑っている感じがした。
「!引き上げ命令だ………。剣児、新ゲッター、カイザー、帰るぞ」
宙さんが三人にそう言っていた。珍しく従う三人。
『竜馬!俺のターゲットは今日からお前に変更だ!必ず手に入れてやる!』
「やれるもんならやってみろ!」
最後まであそこの二人は、喧嘩口調だった。………キバって、変だな。




研究所に帰って来て。
後後聞いたら、鏡は顔が綺麗だからキバが狙ったらしい。本当は竜馬さんも狙いだったけれどデーモン達が持って行ってしまったって。了は、未だに謎だ。
俺達は指令室に来ていた。神司令に報告しなければならないからな。
「………先程キバから声明が届いた。次のターゲットは新ゲパイロットの竜馬、海動、剣児、だそうだ」
神大佐がそう言っていた。それには驚く皆。あ、今この場には全員いる。
「俺ぇ!?」
「………キバの奴、殺す」
真上さんが海動さんを傍に寄せながらそう言っていた。
「まさか、キバの野郎。鏡からターゲットを俺に代えやがって………。だが、俺がそう簡単に捕まるかってんだ!」
拳を掌に当てる剣児。うん、彼なら大丈夫そうだな。
「良かったー。了が狙われなくて」
俺はとにかく了が無事なら、それで良いんだ。
「………なぁ隼人。俺、何か背筋が……」
「安心しろ竜馬、守ってやる」
今回のキバのターゲット。三人共強いから大丈夫だろう。うん、きっと大丈夫だな。


今日も早乙女研究所は平和です。
なーんてな。












END

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