ゲッターロボ

□日常
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俺達がこっちの世界に来て、もう一週間も経っていた。鬼は、時々攻めて来る。まあ、楽に倒せるんだけどな。

俺はネオゲッターがある所に居た。
世界が違くとも、ゲッターのある所には敵が現れる。つまり、隼人が言った事が正しい。けど、誰もゲッターを壊す事は出来ねえ。だってよ。たとえゲッターを壊したとしても、ゲッター線がある限り、無くなりはしねぇんだ。

「………ゲッターが全ての事の始まり、だな」
「ああ」
俺の隣には、常に隼人が居る。俺を守るためだってさ。そりゃ、どうも。
「……コイツが居るから、鬼が此方の世界に来てしまった」
「仕方ねえよ。………早く元の世界に帰らねえと」
「ああ。………これ以上迷惑はかけられない」
俺達が真剣に話している時だった。
「リョーウ!」
「!?號」
號が此方に走って来ていた。
「なあ!空手、教えてくれねえか?」
「何で俺なんだよ。竜馬が居るだろ」
「駄目駄目。アイツ、俺にはぜってぇ教えねえって言っててさ!」
「………仕方ねえか」
俺は號と一緒に此処の研究所の外へ連れて行かれた。隼人も、勿論後を付いて来る。



「………なるほど」
俺は空手を號に教えていた。コイツ、すげーな。もう覚えやがった。
「で、鬼は基本的に頭がよえぇから、蹴りでも何でもいいから、殺れ」
「おう!」
これで、教えるべき事は教えた。
「………すまないが、私も教えてもらえないか?」
「翔?」
いつの間にかそこには翔も居て。凱も居た。仕方ねえ、二人にも教えてやるか。これは、覚えておいて損はねえからな。


俺が二人に空手を教え終わった頃だ。神大佐が此方に来やがった。
「リョウ。少しいいか?」
「………あ、と。良いぜ」
ちらっと隼人の方を見る。すげー顔して怒ってらっしゃる!
「大丈夫だって!安心しろよ!」
「あっあぁ………」
本当に隼人って、俺の事好きだよな?何だが嬉しい様な悲しい様な………。



神大佐に連れられ、俺は彼の部屋に案内された。俺はベッドに座れ、と言われたので座った。
「……質問だ。お前らが戦ってくれている鬼。奴らは、どうやって此方の世界に来ている?」
「んな事、俺が聞きてえよ」
何で鬼は、俺達の世界。いいや、平安京から此方の世界に行ったり出来る?タイムマシン的な物でも持ってんのか?………いや、晴明は生きていない。ならば誰が一体、鬼を使っているんだろうか。
俺が、うーんと悩んでいる、神大佐が近付いて来た。
「………鬼は、ゲッターを狙っていると聞いたが?」
ちゃっかり俺の隣に座ってんじゃねえよ。
「ああ。あくまでも仮説だけどな。鬼、敵は、ゲッター自体を狙っているんじゃねえかって」
けど、俺は一瞬一つの事も考えた。
ここに来て三日目の事だ。鬼は、俺の操縦するイーグル号だけを良く狙っている様な感じもした。あれは一体………。
「………お前は可愛いな」
「!?」
ってめぇ!俺の腰に手を当ててんじゃねえよ!そして、引き寄せるな!
俺も身の危険を感じた。だってよ!多分このまま居たら、押し倒されて………。ちょっと待て。それは、まずい。隼人に見つかったら、後が怖い。
俺は全力で拒否をしているのだが、10歳の差だろうか。適わない。どうするかっ………!その時だった。
「はやとぉぉ!」
「!?竜馬!」
「たっ助けて!」
俺は竜馬に助けを求めた。そして救助され、神大佐は竜馬に殴られていた。
「悪いな………」
「いや、当たり前の事だ!隼人!てめぇ俺と言う男が居ながら、何故手を出すんだ!」
「………すまない。若い頃のお前、と思ってしまうとつい手が………」
「手が、じゃねえよ!」
そこで、いつもの様に喧嘩が始まった。俺は今のうちに、と部屋を出た。
ったく、何処の世界の隼人も、何でこうおっかねえんだろう。
「お、いーとろこに!おーい、リョウ〜」
「………あ、っと。確か……」
「敷島じゃ!なあ、ちょこーっと手伝ってくれねえか?」
「良いけど………、何だ?」
「ちょこっとこの薬を………」
そう言って、俺にそれを渡そうとした時だ。その薬の入った瓶を、何かが貫き、瓶が壊れた。
「!?」
「博士。それは、ご自身でやったらどうですか?」
「………何じゃ隼人。嫉妬は良くないぞ」
隼人が、向こうの方で拳銃で瓶を撃ち貫いたようだ。そして、此方に近付く。
「嫉妬じゃないですよ。怒っているんです。皆で俺の竜馬に何かしようとするので」
「……まあ、今回は諦めるか」
そう言って敷島博士は、何処かへ行ってしまった。
「大丈夫か?竜馬」
「あっあぁ何とか」

こんな事が、ほとんど毎日のように起こっている。楽しいっちゃ楽しいんだけど、こう、俺のみに危険が及ぶことは………。

早く元の世界に帰りて〜!





END

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