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□No.52
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レオリオはレンタカーを手配し、キルアから少し遅れてサリイたちも出発した。
天気は雨で空は薄暗かった。
運転席はレオリオ、助席にはクラピカ。
そして後部座席にゴンとサリイは並んで座っていた。
(不思議……。覚悟を決めたら全然怖くない。)
危険な撹乱係を引き受けたサリイは、以前の尾行のときと全然違って冷静だった。
そのときゴンの携帯が鳴った。
キルアからの着信のようだ。
キルアの話ではアジトが増えていて、死角が多過ぎるようだ。
「ビルまで具現化しちまうってのかよ。」
レオリオは運転しながら、驚きを通り越して呆れていた。
「でも動き回って鉢合わせするとヤバくない?」
「あぁ、そうだな。」
サリイが心配そうに言うと、クラピカも同じ意見のようだ。
するとクラピカは何か名案が浮かんだようで、電話を一度切った。
そして仕事仲間のセンリツに電話をかけていた。
(キルア大丈夫かな……。って人の心配してる場合じゃないか。)
サリイはどうやって蜘蛛の注意を引きつけるか考えていた。
蜘蛛の連中から1秒、自分に出来る方法を考えていた。
そしてしばらくすると、またゴンの携帯が鳴った。
相手はキルアからのようだ。
ハンズフリーのボタンを押し、スピーカーからキルアの声が聞こえるよう切り替えた。
「あの女がいたぜ。でも1仲間と一緒だ。」
キルアの話では、現在パクノダは6人で行動しているようだ。