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□No.55
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フィンクスたちと合流し、8人になった団員たちはシャルナークを中心にこれからのことを決めていた。
「負傷したパクたちをフォローしつつ、これから団長を追う。」
シャルナークがそう言うと、誰かの携帯が鳴った。
鳴ったのはフィンクスの携帯のようで、ポケットから携帯を取り出して画面を確認していた。
「団長の携帯からだ。」
フィンクスがそう言うと、シャルナークはアイコンタクトを送った。
「もしもし……、鎖野郎か。」
電話の相手はクラピカのようで、フィンクスの声は怖かった。
(何話してるんだろ?)
さすがにクラピカの話してる声は聞こえない為、サリイはフィンクスの表情を伺っていた。
「ん、」
フィンクスは携帯をパクノダに渡そうとしたが、何か思いついたようで再び自分の耳に携帯をあてた。
「っとその前に1つ言いか?2つ目の指示だが、人質の3人はオレたちが来る前にかなり暴れたようでな。3人とも何箇所か骨折してるぜ。」
「!!」
フィンクスの虚言にサリイはビクっと反応した。
サリイたちは無傷、どこも負傷していない。
(フィンクスの嘘をクラピカが信じたら……)
骨折するくらいの力を与えられるだろう、と悟ったサリイは冷や汗が出た。
するとフィンクスは一度電話を切り、再び掛け直していた。
「すまん。嘘だ。3人とも無傷だ。許してくれ。」
フィンクスはクラピカに謝罪していた。
さっきの虚言を聞いたクラピカは、一方的に電話を切ったようだった。