□No.57
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「クラピカ、大丈夫かな〜?」
「まだ熱下がらないみたいだぜ。」


心配するサリイにキルアは現状を伝えた。
ここはヨークシンシティのとある廃墟。

クロロが戻らないとなると、蜘蛛の団員たちは必死でクラピカを探しているだろう。
クラピカだけでなく、ゴンやキルア、サリイのことも。

その為ホテルに泊まることも、病院へ連れて行くことも出来ずにいた。


「もう丸一日以上経つのにね。」


ゴンも心配そうにそう言った。
クラピカにはレオリオとセンリツがついている。
サリイたちは別の部屋にいた。


「クラピカの熱、このまま下がらない方がいいのに。」

「はっ!?」
「おい、今すごいこと言ったろ。」


ゴンの発言に立ち上がるサリイと、驚くキルア。


「ゴンってばひどいよ〜!何でほんなこと言うの!?」


サリイはゴンの胸ぐらを掴み、ゴンの体を揺さぶった。


「ちょ、サリイ、落ち着いて。そう意味じゃなくてーーー。」


揺さぶられたゴンは、気持ち悪そうだ。


「このままオークションが終わればさ、旅団と戦わずに済むかもしれないし。」
「あー、そういう意味ね。」


サリイはゴンの言葉を聞いて、胸ぐらから手を離した。


「それにクラピカは、もう旅団と戦っちゃダメな気がする。」


ゴンは少し悲しそうにしながらそう言った。
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