2
□No.57
1ページ/8ページ
「クラピカ、大丈夫かな〜?」
「まだ熱下がらないみたいだぜ。」
心配するサリイにキルアは現状を伝えた。
ここはヨークシンシティのとある廃墟。
クロロが戻らないとなると、蜘蛛の団員たちは必死でクラピカを探しているだろう。
クラピカだけでなく、ゴンやキルア、サリイのことも。
その為ホテルに泊まることも、病院へ連れて行くことも出来ずにいた。
「もう丸一日以上経つのにね。」
ゴンも心配そうにそう言った。
クラピカにはレオリオとセンリツがついている。
サリイたちは別の部屋にいた。
「クラピカの熱、このまま下がらない方がいいのに。」
「はっ!?」
「おい、今すごいこと言ったろ。」
ゴンの発言に立ち上がるサリイと、驚くキルア。
「ゴンってばひどいよ〜!何でほんなこと言うの!?」
サリイはゴンの胸ぐらを掴み、ゴンの体を揺さぶった。
「ちょ、サリイ、落ち着いて。そう意味じゃなくてーーー。」
揺さぶられたゴンは、気持ち悪そうだ。
「このままオークションが終わればさ、旅団と戦わずに済むかもしれないし。」
「あー、そういう意味ね。」
サリイはゴンの言葉を聞いて、胸ぐらから手を離した。
「それにクラピカは、もう旅団と戦っちゃダメな気がする。」
ゴンは少し悲しそうにしながらそう言った。